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ウィークリーN

第175回●2006年3月26日(日)

  「日本の豊かな心」


 春分の日、私は母と甥っ子と一緒にお墓参りに出かけました。
急な山道を上っていく途中の家の塀に、ふと看板を見つけたのですが、そこにはこう書かれていました。

「杖を自由に御利用下さい。帰りに戻して下さい。」
そして真新しい、竹の手作りの杖が10本ほど並んでいました。

 これを拝見した時、 心がふわっとあったかくなる感じでした。 おそらくこの方は、お墓参りなどの山登りの時に難儀している方々を見かけて、なんとかしてあげたいと心を動かされたのでしょう。

 見知らぬ誰かのために、さりげない優しさを届ける…こういうことがごく自然に行われている社会って、心豊かで素敵だなぁと思いました。
 ところで昨夜は、東京から仕事で来高した工科大の友人を地元の学友3人で迎え、いろり料理 囲炉裏(ゆるり)というところへ行きました。

  見て下さい、この懐かしい雰囲気!いいでしょう?
いろりに自在鉤(じざいかぎ)、ほの暗い明かり。実に郷愁をそそる温かな「昔の日本」がそこにありました。
 ボーン、ボーンという柱時計の音も響き、なんだか昭和初期にタイムスリップしたような気分。わずか3畳かそこらの狭い部屋に、ホッとするような時間が流れます。
東京の友人は前からここへ来るのが念願だったとか。わかります。
 火を見ていると、なぜか心が和むんですよね。 みんなとてもくつろいで、山菜の天ぷら、鹿やイノシシ、青のりやお餅など山里の味と土佐の地酒を堪能しました。

 こういう風景って、今や若い人たちは映画や「まんが日本昔ばなし」の中だけでしか知らないでしょうね。

 最近、お金を持っている人だけが勝ち組!というような風潮がありますが、決してそんなことはないと思います。改めて「地味で目立たなくても、こういうスローライフな生活って豊かだなあ」と
しみじみ思ったのでした。
 
 そしてこういう、さりげない日本の心の豊かさを感じられる時間や場所を大切にしたいなあ、と感じたのでした。 …あ、私もトシですかねえ。でもねえ、こういう豊かさにシミジミできるってこと、トシとるのも、悪くないですよ。

 

 
 
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