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ウィークリーN

第178回●2006年4月16日(日)

 「高知工科大学 スタディー・スキルズ」


 大学も新年度になり、今年度の授業の打ち合わせで久しぶりに高知工科大学へ向かいました。今年度は大学院生だけでなく、大学生の講義も少し担当させて頂くからです。今日は雨模様だったのが残念でしたが、相変わらずいつ来ても見惚れてしまう、絵になる大学です。
 「このキャンパスで高知を舞台にした、テレビドラマのロケでもやってくれたらいいのになあ」といつも思います。いろんな場所が絵になるんですよねえ。輸入物という煉瓦の赤と、緑の屋根のコントラストが実に美しい。多感な時期にこういう美しい建物を見るのも、情操教育になるだろうなぁ。

 ところで、工科大が4年前から始めた独自の取り組みに「スタディスキルズ」があります。実社会が求める「人間力」を高めるため、新入生に対し10数人程度の少人数指導を行い、学ぶ意欲と目的意識を養うものです。指導にあたるのは一般の教授ではなく、長年、企業の技術部門などの第一線で活躍した豊富な経験を持つ、意欲に溢れた教育講師の方々です。
 受け身なことが多い学生を自発的に学ぶ意欲を向上させるため、課題や演習を通じ、レポートの書き方から、プレゼン力、問題点の見つけ方、解決法まで学べるように細やかにサポートします。これにより、物事を違う側面から見ることの重要性を発見したりして、研究の第1歩へ自然に誘うのです。 「課題などで結構心身共にハードだったが、充実感があった」という学生の感想も聞きました。
 この取り組みを始めてから、確かにインターンシップに来る工科大生のコミュニケーション力なども上がってきたように感じられます。 以前は、最初の合同マナー研修での意見発表などもほとんどできない学生がちらほらいたのですが、最近はそういうことはなくなりました。ちなみに工科大ではインターンシップを単位制にしていることもあり、インターンシップ参加率は約8割と、専門実習のある大学を除けば全国トップクラスです。
 
 こういった大学でのサポートが、今は必要な時代だと思います。実社会と学校のギャップはかなり大きいため、大学でもできるだけそれを埋める教育が必要になって来ているからです。またそれに取り組むと、自ずと就職への意識も変わってきます。

 ちなみに2005度の工科大の学生の就職率は、97.5%だったそうです。(大学院修士は100%)。大学開学以来就職が厳しかった時期から、第1〜5期生の就職率平均も工学部97.6%と非常に高い就職率をキープできているのは、先生方と学生双方の地道な努力の結果でしょう。このあたりは高校の先生方にも高く評価され、「工科大は就職に有利だぞ」という評価につながっていると聞きます。

 最近、「高知での人材育成」から「高知ならではの人材育成」をめざしている私にとっても、とても重要なことを沢山学ばせて頂いています。
 私も頑張っている学生に負けないよう、今までの経験から企業側からの「望むこと」を少しでも多く伝えるお手伝いをしたいと思っています。

 
 
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