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第218回●2007年1月28日(日 )

 「サンヨー洗濯機、リコール」

 

「大変やで!」と主人が駈け込んでくる。はいはいわかった、今度はどうした。
また庭に猫がフンをしてたのか?

「うちの洗濯機、サンヨーやろ?今ネットで見つけたけど、発火したらしいで」
え〜っ、マジ!?

 早速、ネットでサンヨーのホームページにアクセスしてみる。
トップオープンドラムの洗濯機の写真がどん!と載っている。
「うちの機種じゃん…」(^_^;)

 あわてて、修理対象機種の製造番号を調べると、幸いうちの番号は入っていないことが判明。機種は同じだが、リコールの必要はないようで一安心。この「トップオープンドラム式洗濯乾燥機」は、サンヨーの目玉商品である。洗濯機のスペースで乾燥もでき、上部が開いて取り出しやすい画期的な新商品で、魅力を感じて購入したのだが…。

 翌朝、朝日新聞の1面にこの記事がどどーん!と載っていた。「三洋洗濯乾燥機 発火7件」「16万台点検・修理へ」。配線とヒーターの制御回路の接合部分が加熱し、回路のカバーに引火する恐れがあるらしい。以前3件の発火トラブルが起きたため、2004年に無償修理に踏み切ったが、翌年修理後の機種が発火したそうだ。その後も未修理品で事故が相次ぎ、経済産業省に修理体制の強化を指導された、とか。

 ちょっと待て、それにしても公表が遅すぎないか?発火して火事になったケースもあるというのに。モノづくりでは、設計や製造ミスは、ありえることだろう。そこまでは仕方がない。しかし、 不具合があったら、すみやかに発表して顧客の被害を最小限にとどめるのは企業の当然の義務ではないか。パロマもここを間違って、道を誤った。不二家はそれ以前の問題だが…。

 三洋電機は経営再建中である。この洗濯乾燥機は数少ない貴重なヒット商品だったのだが、これで大きくイメージダウンし再建にも影響を与えるだろうと言われている。それは何より、経営の姿勢の問題に他ならないことを、今回改めて感じた。

 しかし、よく考えてみるとホントにウチのも大丈夫なのか?と少し不安になる。修理済みの製品から出火したのだから、「大丈夫」といわれても、なんだか全面的に信用できない気もするけど…。少なくても、乾燥機をかけたまま外出する、なんていうことはしない方がいいのかもしれない。でも、朝かけてから仕事に行ったりするのもまた、現実。うーん。

  実は今年は元日からパソコンが壊れるわ、先日は交通事故を起こすわ、かなりバタバタの年明けになってしまった。でも幸い、交通事故はたいしたことはなく、ほっとしている。「お祓いした方がいいかも」と冗談で言ってくれる友人がいたほどだが、実は私はあまり気にしていない。

 というのは、好きな小林正観さんの本にこういう部分があるのだ。
「宇宙で起こる現象は、すべて 『空』(くう)であり、それに自分の思いで色を付けている。同じ現象もとらえ方次第であり、それにいかに喜びや楽しさを見いだしていくかの訓練なのでは。」
 
  確かに私が事故を起こしたのはアンラッキーだったが、双方たいしたことがなかったのは 大変ラッキーだった。これからは運転の時に、より慎重になった方が良いという「学び」を、そこから頂いた、と解釈しているのだ。これにより、より大きな事故を未然に防ぐことができたなら、今回の事故は決してアンラッキーではないのではないか。

 ハインリッヒの法則というものがある。 これは事故の統計から発見された法則で、「重大な事故1件の陰には、同じ原因による軽度の事故が29件発生しており、さらにその陰では事故にはならなかったが、その事故原因が300回繰り返されている」というものである。
 「ヒヤリハット」という安全活動は、作業中・運転中に事故が起きそうな状況に出会いヒヤリとしたり、ハッとしたことを記録し、その原因を全員で究明し、再び事故の要因とならないようにするものだ。これは大変大きな意味があると思う


 起こったことは仕方がないが、未来へ向けて、少しでもリスクを軽減させる知恵や実践を身につけなければいけない。 それこそが人類の知恵ではないだろうか、と洗濯しながら考えたのだった。

 

 
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