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第316回●2008年12月7日(日)

 「0.7%の軌跡」

 ご存じでしょうか?
企業が創業してから現在まで存続している割合は、50年の企業は1000社中、7社だけ。50年持続する企業は0.7%しかないのです。

 その0.7%にあたる数少ない企業の1つに高知市のボンニー美容室があります。高知市内で8店舗を展開していらっしゃる八木勝二社長とは、高知県中小企業家同友会で数年前に知り合いました。そのご縁で、創立50周年記念誌を送って頂いたのです。

(表紙の写真は創業なさった
会長の岡村和男さんです)

 八木社長はこの11月に創立50周年記念パーティーを行われたのですが、「その席で記念品として何を差し上げたら喜ばれるか考え、本を思いついた」のだそうです。「50年持続する企業は0.7%しかない」ということから、この本に「0.7%の軌跡」というタイトルを付けられました。

 この本の面白い所は単なる社史を綴ったものではなく、 「社員が主人公の本をつくりたい」という社長の思いから、ほとんどが社員との対談形式になっていることです。その中で自然に企業の歴史や企業風土、社員気質などが語られています。対談は11グループで行い、それをビデオに撮り、文字起こしをするという途方もない作業をなさったそうです。

(私もビデオ起こしの作業をしたことがありますが、短時間でも大変でした。人はわずかの時間に、なんてたくさんの情報をしゃべっているのか、つくづく思い知ったものです。)

 巻末には給与袋通信という、お好み焼きの千房の中井社長を見習って始められた、社長から社員宛の通信を抜粋したものが載せられています。もう17年間も続いているそうで、八木社長の熱い思いが伝わってきます。

 経営者が自らの言葉で、社員に語りかけるというのは非常に重要です。「難しすぎてもダメだし、簡単すぎても読み棄てられる。繰り返し読んでみたい文章を」と心がけていらっしゃるそうです。

 会社は創業して10年がまず一区切り、と聞いたことがあります。10年持つと世間的にも認知され、一人前だと認めてもらうようなもので、一山越えることだと。なるほど、そうかもしれないと思います。

 企業がある程度の規模になってくると、経営や労使間など、様々な問題が大きくなります。企業として目標に一丸となって立ち向かうために、経営者と社員間の意思疎通が図られるわけですが、そのために社内誌を発行したり、メールマガジンを作ったり、視察や社内懇談会を企画するなど、色々な方法がとられるわけですよね。

 そう言えば先月、懇談会のお仕事でご一緒させて頂いた四国電力の常磐社長も非常に気さくな方で、
社員の方々とお話しなさっているのが上からの物言いではなく実にフラットな感じで、良い企業風土が伺えました。そういったことの積み重ねが信頼につながるのではないでしょうか。四国電力の創業は1951年。やはり、創立50年以上の企業です。

 ちなみに、100年継続する企業は1万分の3社とのこと。0.03%です。高知ではお菓子の西川屋、日本酒の司牡丹、高知新聞、入交グループなどが100年以上の企業です。西川屋は創業300年、司牡丹は創業400年以上。上には上がいるものです。「継続は力なり」と言いますが、経営と継続を兼ね備えるのは現代では至難の業と言えるでしょう。

 人・みらい研究所は2000年に創立ですので、まだわずか8年。まだ一人前にもなっていないのですが、目標は大きく、ぜひとも0.7%をめざしたいものです。みなさま、改めてよろしくお願いいたします。

 

 
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