さて、当日。留学生は日本語が結構できる方々だったのとスタッフのお陰で、なんとか無事にワークもこなすことができ、ホッとしました。
しかし、思ってもいなかった事態になりました。日本人の新入社員が 問題続出だったのです。
「お堂って何ですか」 「川べり、って?」「二股、の意味と読み方は」など、研修以前の国語力の問題で、頭を抱えてしまいました。確かにこういった言葉は、日常あまり使われていないかもしれませんが・、それにしても…。
「二股の道」では「Y字路の事よ」と、英語を使うと「ああ〜!」とわかるのです。「日本語の説明をするのに英語を使うって…」まるで、ジョークみたいでした。
まさか、ここまで若者の国語力が落ちているとは…。ここ数年この課題をやっているのですが、これほど質問が多い年は初めてでした。
そういえば、以前NHKのクローズアップ現代で、「言葉の意味がわからない新人達が増え、仕事でミスが増えた」「そのために、漢字や言葉の勉強を企業で行っている」というのを見たことがありました。確かに、年配の社員とのコミュニケーションにおいても、言葉が通じないとなれば色々な支障を来すことでしょう。
まさか、これもゆとり教育の悪影響ではないでしょうが…。
このところ漢字がちょっとしたブームで、漢字の読み方や書き方を勉強する人が増えています。
その一方で、つい数年前まではいなかった、漢字の読み方や意味のわからない人が増加しているということは…これも、二極化の現れなのでしょうか。それにしても日本話しことば協会の講師としては、今後がかなり心配です。
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