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ウィークリーN
 

第355回●2009年9月13日(日)

 「洗濯機からナショナルに思いをはせる」

 ウイークリー第248回「洗濯機買い換え顛末記」で書きましたが、洗濯機をサンヨーからナショナルに買い換えて2年、ちょっと困った支障が出て来ました。故障、とまで行かないのかもしれませんが、洗濯・乾燥に不具合が生じてきたのです。

 我が家はタオルは分け洗いしています。長女のお風呂用のタオルがタオルケット並みの大きさがあるので、タオルだけでまず1回洗います。ところがここ1か月あまり、「洗濯・乾燥」でタオルを洗うと、洗濯物が脱水されたカチカチのままリング状に固まって乾燥してしまうという状態になってしまいました。

 買ったのは量販店ではなく、地域のパパママショップです。(パパママショップとは、家族単位の小さな販売店のことを言うのだと中学生の頃学校で習って、なるほどと感じたことを覚えています。)修理を依頼するとすぐ来てくれ、状態を見て、メーカーに問い合わせてくれました。修理してすぐ直るだろう、と思っていたのですが、お店の方が「こういう事例は初めてです」と驚いていました。でも多分、メーカーには事例やノウハウがあるだろうと思っていました。

 実は木綿の物ばかりを洗うと、へばりつきやすくてこういうことも起こるのだそうです。でも、洗濯機でタオルだけ洗うってことは珍しいことじゃないと思うんですけどね。この洗濯機も、こうなったのはごく最近なので、何かの拍子に不具合が起きるのでしょう。しかし、その原因はまだ特定されていないということでした。

 原因はわかりませんでしたが、その対応はさすが。まず洗濯物の摩擦が少なくなるように、ナイロンの風呂敷みたいなものが送られてきて、「とりあえずこれで対処してください」とのこと。「これは問題対処で、問題解決じゃないなあ」と不満だったのですが、2日ほどするとすぐ、「部品を換えます」と対応してくれました。

 「えっ、どこが悪いか不明なんじゃなかったっけ?」と思ったら、コントローラー部分を総入れ替えしてくれたのです。 

 これがコントローラー部分。横が50cmほどあったでしょうか、結構大きいものでした。
もちろん、見るのは初めてです。
何だか未来都市のようにも見えてくる、面白い形状です。頭脳部分は、この裏側にあるのだそうです。奥の中央にある、銀色の長方形の部分は、放熱板です。

 表面上は、やわらかい緑色の樹脂で覆われています。昔はむき出しだったのに。これにより基盤が水分で腐食してしまうなどを防ぐことができるのだそうです。なるほどー。

 しかし、対応の素早さと誠意には感心しました。やはり地域の販売店は信頼がおけると、満足もできました。今では「パナソニック」と社名が変わったナショナルですが、この洗濯機は社名が変わる最後の頃の商品ですね。

 テレビ、洗濯機、冷蔵庫の家庭電化製品が「3種の神器」と言われた時代がありました。昭和25年(1950年)、すでに大成功していたナショナルの創始者松下幸之助は、全国の県別に販売ネットワーク代理店制度を作り、販売の面でもきめ細かな対策を行いました。代理店に密着した指導を行い、「販売の松下」「営業の松下」と言われたのは有名です。

 堺屋太一の「日本を創った12人」の中では、源頼朝、織田信長、渋沢栄一などのそうそうたる面々の最後に、松下幸之助が日本式経営と哲学の創始者として取り上げられています。この販売会社が、一番最初に作られたのは高知県だということを初めて知って驚きました。しかし、1950年当時に作られたこのシステムが、半世紀以上を過ぎた2009年の今でも立派に機能していることはもっと驚きです。

 商売は、結局人と人とのやりとりが原点であり、今も大きな要素を占めるということを、改めて感じさせられました。

 

 
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