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第407回●2010年9月24日(金)

免許でGO!@

(中村 覚)     
二十歳ぐらいの時に原付の免許を取りました。その後、周りの友人が車の免許を次々と取っていく中で、「まぁ(自分は)原付があれば十分だろう」と思って車の免許には見向きもしませんでした。でもあれから10年とちょっと時間が経った今、やっぱり免許を取ることにしました。 

 なぜかと言うと、父が今年の初めに病気をして〜、もう車の運転が難しくなったからです。現状だと、母の運転で出かける以外、父は外出ができません。今まで好き勝手に行っていた、喫茶店や趣味の畑(畑作り)、ちょっとした買い物など、車での小回りが全く利かなくなりました。こうなると当然、家に居る時間が長くなり、結果的に日常の運動量も減って・・・となります。

ちょっとした外出で何気なく歩くことがリハビリになったり、気分転換にもなることを考えると、もう今までのように母の運転にだけ頼るのではなく、私も免許を取って父を乗せ、父の好きな時に好きなだけ〜、うぅぅもぅ親孝行過ぎて、涙が止まりません(笑)。

(前置きが長くなりましたが)、ということで、免許を取ることにしました。私は下肢に障害があるので一般の車ではなく、福祉車両での免許取得となります。

 そのことについて電話やネットで調べたところ、手順として、まず、いの町にある運転免許センターに行って、「運転適性相談」を受け、次に「予備適性検査」を受ける必要があるとのこと。そしてその結果により、私が通う(予定の)自動車学校に指示が行く、こういう運びになるそうです。

 とにかく慣れないこともあり、全体的に面倒くさいイメージがありましたが、「案ずるより産むが易し」で、今週の連休明けの火曜日、朝イチで免許センターに電話をして、まず「運転適性相談」の予約をお願いしたら、運良くその日の11時に取れました。

 約束の時間に免許センターに行くと別室に通されて、年齢や仕事などを聞かれた後(世間話の後)私の足の筋肉の状態や、足が座った状態でどの程度動くのか、ブレーキを踏む際の足首の動きなどについても聞かれました。受け答えは3分ぐらいで済みました。事前に電話で問い合わせた時には最初に「運転適性相談」があって、次に「予備適性検査」があると聞いていただけに、とても時間がかかって嫌だと思っていたので、すぐに済んで助かりました。

※ただ私の場合は下肢のみの障害ですので、このように短時間で済んだようです。他にも上肢や(脳梗塞などによる)脳への障害がある方の場合には、違う検査も必要だということでしたので、もっと時間がかかると思います。

 私は日頃、松葉杖を使っているため、ある程度は足もそれに伴い動きます。ですから少しぐらい太ももを上にあげたり、足を前や横、後ろに動かすことはできます。踏ん張りも多少は利きます。しかし全体的に足の筋肉は細く、足首は全然利きません。これらのことが考慮され、「予備適性検査」の結果、右手でハンドルを持ち、左手でアクセルとブレーキを操作するオートマティック車の免許を取ることになりました。

 話が一通り終わると、次は早速、福祉車両に乗って運転することになりました。私はまさか、相談をしてすぐ運転することになるとは思ってもいませんでした。しかしこれも「予備適性検査」の一環なわけですから、当たり前といえば当たり前ですよね。

 写真をご覧ください。これが試乗用の福祉車両です。
外観は普通車と同じです。それでは乗り込みます。

 まずは右手でハンドルを持ちます。写真のようにハンドルの輪の部分に握る取っ手があるので、ここを持ちます。左手でアクセルとブレーキを兼ねた「ギア」のような物を操作します。本物のギアと同じように、つかんで前後に動かします。前に押せばブレーキがかかります。後ろに引けばアクセルの役割を果たします。共に微調整が効きますので、前に押せば押す程、強くブレーキがかかり、後ろに引けば引くほどスピードが出る仕組みになっています。
 もちろん、この車両には他にも色々な機能があると思うのですが、今回、私は「検査」の意味で試乗しただけなので、この他の詳しいことはわかりません。

 ところで、簡単に試乗させてもらったわけですが、バイクと違って車は前や後ろ、左横などの対象物との距離感が全然わからないので緊張しました。それにハンドルは本来なら両手で持つものですが、それを右手だけで持つので、けっこう重くて「これって、女性の方には重たすぎるんじゃないかな」と感じたほどです。でも逆に軽々と回せると、回しすぎて危ない気もします。「まぁ 初心者なんだから、文句言わず、まず慣れろ」ってことですよね(笑)。

 ところがです、慣れというものが大前提にあるとしても、福祉車両ならではの、左手でギアのように操作する、ブレーキ兼アクセル、これには全然なじめませんでした。

 なぜかと言うと、前に押せばブレーキがかかるわけですが、人間の心理として「前に押す」のは「アクセルを踏む」ということを連想させると思うのです。しかし実際には、前に押すとブレーキになるわけです。
 逆に後ろに引くとアクセルの役割です。「後ろに引けば、ブレーキの役割りやろっ!」とツッコミを入れたくなる気持ちでした。だから走行中の一時停止の時に、何度か間違いそうになりました。

 果たして私は無事に免許を取れるのでしょうか?(笑) 今後免許を取得できるまでをコラムで連載したいと思いますので、しばらくの間どうぞお付き合いください。

 

 

 
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