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ウィークリーN
 

第515回●2012年11月3日(土)

 「ピンチ!車椅子タイヤのパンク」


 先日、長女が通っているすずめ通所センターから電話が入りました。

「すみません、車椅子のタイヤがガビョウを踏んでしまって、パンクしてしまいました。
帰りまであと1時間ですので、多分直せないかと思います。
申し訳ありませんが、帰ってから直して頂けませんか?」
「わかりました。」と答え、ほどなく長女が帰ってきました。

 

 実は我が家のすぐ近くに、自転車屋さんがあります。そこに車椅子をついて行き、店主の方にお願いしたのですが
「車椅子は直してないから」と断られてしまいました。
「え、自転車のパンクと同じですけど…」と言ったのですが、やはり
直してもらえそうになく、
「そうですか」と、とぼとぼ帰りました。

 時刻はもう、午後4時半です。車椅子の販売所には電話がつながりません。
明日の朝、通所センターに行くためにはできるだけ早く修理してくれる自転車屋さんを見つけなければいけません。

 でも考えてみれば自転車屋さんって、かなり数少なくなっているんですよね。
しかも車椅子のパンクは、さっきみたいに断られるかもしれない…。急に心細くなってきました。

 車に車椅子を積み込んで、思い出した自転車屋さんまで車を走らせました。
高知市洞ヶ島町の薫的神社の近くにあり、名前は知らないけど、昔からあるお店です。
後で調べてみると、「和田自転車店」という名前でした。

 中のおじさんに声をかける前に、私はここでならお願いできると確信しました!

 なぜならおじさんはすでに、車椅子の修理をなさっていたからです。
私がお願いすると、快く引き受けてくださいました。
地獄で仏に会った気分でした。
 おじさんは手際よく、タイヤのチューブを外していきます。
見ていると、まったく自転車のチューブと同じです。
 そう言えば子供の頃は町のあちこちに自転車屋さんがあり、私もパンクを何度か直してもらったことを懐かしく思い出しました。チューブを水の入ったバケツへ漬け、上ってきた泡で空気の漏れを確認する手順も昔と同じでした。
 考えてみればこれだけシルバー産業が花盛りなのに、車椅子のタイヤのメンテナンスを行う自転車屋さんは、もう数少ないのですね。
 今まで幸運にもこういうことがなかったのですが、今回改めてこういう修理ができる場所を確保しておくことが重要だなあと痛感しました。
 昔ながらの自転車屋さんの店内で、職人の仕事ぶりを発揮していたおじさんは
なぜだか、とてもカッコ良く見えました。

「ハイお待たせ。800円です」という声に感謝を抱きつつ、お店を後にしたのでした。

 

 

 
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