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第560回●2013年9月13日(金)

「近代建築を訪ねて〜大阪:ダイビル」 

 8月、交流分析の国際大会で、大阪のタクシーに乗った時のことです。
梅田から中ノ島のホテルに向かった時、
車窓を見ていると、
それは素敵な クラシカルな建物が目に入ったのです。

「運転手さん、ここのビルは何て言うんですか?」
「ああここ、ダイビルって言いますねん。中にカフェとかもありますよ」
「キャ〜♪なんてカッコいいの!」と一目惚れした私。


国際会議場からも遠くなさそうだったので、最終日の閉会式を抜け出して時間を作り
会場から500mほど離れたダイビルに写真を撮りに向かったのでした。

 ダイビル本館は旧称大阪ビルヂング。大正期のオフィスビルです。
大阪商船が大正14年に建てた、地上8階、地下1階の建物です。
 当時としては最先端の耐震耐火構造で、内部の壁は強固な耐震壁だったそうです。
設計者は「ダイビルは大阪で最初の耐震構造を有する建築物だ」と語っていたとか。
 第二次世界大戦の戦火をくぐり抜け、占領軍に接収され、台風で3度も浸水…、
そういう 時代を生き抜いてきた歴史的建築物だったそうです。


 驚くことに、ダイビル本館は2009年に解体されたのですが、今年2013年3月に再築されたばかりだったのです。低層部の外観は旧ビルの部材を再利用してそのまま復元しており、玄関ホール部分も旧ビルのものを復元しています。アールを含めたビルの形も、ほぼそのままの雰囲気。
 つまり、ダイビル本館の名建築だった重要な部分は保存されているのです。


(写真はクリックすると大きくなります)

 ダイビル本館はネオロマネスク様式を取り入れているそうですが、特に正面入口の装飾が美しく、印象的です。半円アーチの上に飾られている少女の像が、建物の格調を高めています。
まあこういうことはもちろん、帰ってきてから調べてわかった訳なんですが。

(写真はクリックすると大きくなります)


 ダイビル本館がただの企業ビルなら外観しか見られないところでしたが、運転手さん情報で「カフェがある」と言うことだったので、堂々と中に入れます。ラッキー♪(笑)

それでは、玄関を抜けていざ、中に突入しましょうー!

 1階の玄関ホールです。床も壁もデザインタイルを再利用することで以前のイメージを再現。格調高く、気品が感じられる空間です。まるで貴婦人を思わせる美しさです。

「ああ、一眼レフを持ってくれば良かった〜」と、後悔先に立たず。

(写真はクリックすると大きくなります)

 これは2階のバルコニーからの眺めです。金属のてすり彫刻の見事さ、手が届きそうに近い天井の装飾も今では見られない重厚さです。

(写真はクリックすると大きくなります)

 1階のダルマイヤーというカフェに入りました。
ドイツ、バイエルン王室御用達の高級食材店で、日本初出店だそうです。
紅茶やカップなどが販売されている奥に、
これもクラシカルな雰囲気のカフェがあります。

 輝くシャンデリア、どっしりとした重厚な長いカーテン、
マホガニー色の猫足っぽいテーブル。店内のインテリアがダイビルの雰囲気とよく合っていて、ゆったりとした時間が流れる雰囲気です。

(写真はクリックすると大きくなります)

「お好きなお席にどうぞ」とスタッフの方に声をかけて頂きましたが、
一枚の絵のように素敵な風景を撮りたくて、カウンターに腰かけました。
広くはないお店ですが、「大人のためのカフェ」って感じです。

 写真は私が注文した「フルーツマジック」という紅茶。
ガラスのカップに赤い色が映えて、本当にきれいでした。

 つくづく、閉会式を抜け出してきて良かったです♪

(写真はクリックすると大きくなります)

 隣には2009年に完成したダイビルが。
中之島の地域開発プロジェクトで建てられた物だそうです。
こちらの上には高層ビルが続いており、 1階のファサード(建物の正面)との融合が
非常に 面白いと思いました。

 それにしても 素晴らしい建築物を味わうのは、ちょっとした旅の気分ですね。

 

 
 
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