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ウィークリーN
第89回●2004年7月25日(日)

「障害の告知」

 

2つの手帳

 長女に、療育手帳をもらうことになった。
卒業後を見据えた場合、知的障害があることの証明書でもある療育手帳があれば、身体障害者手帳とは別の福祉サービスも受けられるからだ。

「今度、療育手帳をもらうことにするから」

「療育手帳って何?」  そう聞く長女に説明した。
「療育手帳っていうのはつまり、知的障害があります、っていう証明書かな」
「私は、知的障害はないろう?」
ええーっ、そう言いきるか〜?

「おいおい、あんた計算できんやか」
「計算できんかったら、知的障害なが?」

うっ、鋭いとこを突くなあ。そりゃあそうだけど…。

「うーん、…だって、漢字も読めんやろ?」と言うと、さすがに黙った。

そうかあ。長女は養護学校ではコミュニケーションが取れるし、自分ではただの身体障害で、知的障害があるとは思っていなかったんだ。ショックだったかなあ。
親にとっては、あまりにも根本的な問題で、改めて「あなたには知的障害もあるからね」なんて、言わないもんなあ。

恐る恐る、「どう思った?」と聞くと
「自分に知的障害があるとは夢にも思わんかったき、悲しかった」
うわー、やっぱそうよねえ!まずかったかなあ…。
「…けんど、療育手帳が もらえるき、うれしい」(^o^)

「はあ!?何だってえ〜!?」
喜ぶようなもんかぁ、それは!?
つまりその程度の悲しみ方なのね、とほっと安心?しました…。

この顛末について、昨年の担任の先生にメールで「こんなことがありました」と報告したら、こうお返事をいただきました。

「療育手帳のお話、楽しくそして感心して読ませてもらいました。
子どもへ『知的障害』を語るとき(教員もそうですが)、ともすると気を使ったり遠まわしな表現になったりします。でも筒井家は、明るくリアルに率直に会話している姿が伝わってきて、さすが〜!と感服しました。 」

そ、そんないいもんじゃありませんが…。(;^_^A
でも、ベテランの先生にそう言っていただけて、ホッとしました。

長女は、その後も全く屈託なく日々を送っています。
だって、どう障害名、病名がついたって、あなたの本質は全く変わらないんだものね!
ニコニコして、ケーキを頬ばる長女を見ていると、母としてはつくづくこう思うのでした。
(あ〜、物事に頓着しないB型家族で良かったぁ…)

 
 
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