長女が2歳8ヶ月の時に、旧県立西南病院の小児科で研修をすることにしました。大月で考えていたことを実行したわけです。(週1日は、大月での診療を続けました。)
へき地の診療では、数は少ないですが子供達もやってきます。校医や園医をすることもあります。そのための勉強と、障害児についての勉強の2つが目的でした。
新生児医療も行っていましたので、私がいままで主におこなっていた成人の医療とは違った世界にもふれることになりました。生命誕生の喜びの一方、障害を持って生まれた子や、残念ながら亡くなっていく子供達もいました。しかし、病気や障害の有無にかかわらず、スピードは違っても、成長していく子供達に勇気づけられました。
また、リハビリの勉強に大阪に行かせてもらったり、障害児のご家族と知り合ったり、次女が生まれたりと1年間の研修中にさまざまな経験をしました。長女の筋無力症も、結局入院治療することになり、少しずつ良くなって行きました。(治療法については、母校の教授に相談し、詳しく教わりました。母校は、ありがたいものです。)
その頃市役所で、身体障害者手帳の申請をしました。長女が利用できる福祉制度の説明などをしてもらえるかなあと期待していましたが、窓口の方は終始事務的な対応でした。行政は、こちらが聞かないと何も教えてくれないということが、よくわかりました。(今は、違うと思いますが…?)
多くの障害児やそのご家族との出会いは、貴重な経験でした。障害の内容は違っても、同じ立場で話をし、つらいことも嬉しいことも共有できることで、私自身の気持ちも軽くなりました。悩みをかかえこまず、同じ立場の方や専門家に相談するといういうことはとても大切な事だと思います。
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