インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって起こされる流行性疾患で、症状が強く気管支炎や肺炎などを併発し、重症化することがあります。日本では毎年インフルエンザによる死亡者が数千名出ており、高齢者と乳幼児(インフルエンザ脳症で毎年約100人ほどの死亡)
に大きな影響を与えています。
インフルエンザウイルスは鼻やのどの粘膜で増え、それが咳とともに空気中に飛び散り感染します。症状は、発熱(39−40度の熱が3−4日間続きます。)
、頭痛、筋肉痛などさまざまですが、老人の場合は肺炎を合併しやすくなります。また乳幼児では熱性けいれん・脳炎・脳症などを起こすことがあります。
そのため予防することが重要です。
毎年、流行が予想される株のワクチンを作成し、予防接種を行なっています。予防接種をすることで、70〜80%の方が、かからないかあるいは軽い症状ですみます。効果が現れるまでに2週間かかり、効果の持続は5ヶ月です。そのため、12月中旬までに接種を終える必要があります。65歳以上及び60〜65歳未満の心・腎・呼吸器疾患のある方は公費から補助があります。(医療機関や市役所などに問い合わせて下さい。)ただし、病気で通院中の方やアレルギーのある方は、主治医の先生や医療機関でご相談下さい。
発病した場合は、鼻腔や咽頭のぬぐい液などを採取し、検査用のキットを使って30分以内で調べることもできます。また治療は安静、水分の補給、十分な湿度(60−70%)と保温・換気、が大切です。
暖かくして水分を取ってくださいね。解熱剤を使うときは、種類によっては避けなければならないものもありますので、注意が必要です。
(医療機関で相談して下さい)。
薬物(抗ウィルス剤)もありますが、発症後48時間以内に使用を開始する必要があります。早めに医療機関を受診して下さい。
昨年末から今年の1-3月頃はインフルエンザの大流行のため抗ウィルス剤が不足し、マスコミなどでも話題になっていました。覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。ぜひ、早めの予防接種をおすすめします。
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