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WEEKLY “N”|T医師のひとりごと|すずかの気ままにDO!
 
第22回●2004年11月

「うつ病について」

   最近、朝夕は寒くなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。
クリニックでも時々かぜをひいた方が、受診するようになってきました。高齢の方を中心に、インフルエンザの予防接種も行っています。高血圧で治療中の方の血圧も普段よりはやや高めのように思います。

  
 先日、すずめ福祉会では、薫製工房で作った、ソーセージやベーコンなどの試食を行いました。今まで、医療中心の仕事をしてきましたので、こういう経験は初めてで、楽しく試食させてもらいました。当初の計画は、2年後には、商品化しようということでした。来年4月には、ホテルで工房の作った薫製品を使った食事会をして、その後販売を開始しようというところまでこぎ着けました。私も試食をしました。自然素材にこだわったそれぞれの製品は、おいしくてこれはいけそうだと思うものから、味が濃くもう一工夫必要だというものまでさまざまでした。個人の好みも入ってくるので、味を決めるのは難しそうです。これから、販売価格を決定したり、ブランド名を決めたり、販路を開拓(お中元、お歳暮を中心に)したりと課題はありますが、力を合わせてがんばって行きたいと思います。
その後の経過は、またホームページに載せたいと思います。
 

 話題は変わりますが、今回は、一般内科でも時々診察することのあるうつ病について説明します。
  うつ病は、最近話題になっている中高年の自殺の原因としても重要なものです。うつ状態とは気分が落ち込んで、何かをしようとする気力がなく、日常生活に支障がでるような状態です。脳内で情報のやりとりをする物質が少なくなることが原因とされています。うつ病の症状には、気分障害(何をしても楽しくない、憂うつでうっとうしい。 いらいらしたり落ち着きがない など)  気力低下(何をするにもおっくうだ。他人と会うのがめんどうだ。身なりにかまわないなど)があります。また、身体症状としては、不眠(朝 いつもより2〜3時間、早く起きてしまい、その後眠れない。ぐっすりと眠れない。)全身倦怠感(体がだるい、疲れがとれない)、食欲不振、便秘、頭痛、肩こり、動悸などさまざまなものがあります。

 うつ病になりやすい性格は、几帳面でまじめ、仕事熱心で、人一倍細やかな配慮をする方や、挫折感を味わうと立ち直りに時間がかかる方に多いと言われています。
うつ病発症のきっかけとなるものとしては、仕事に関係するものでは、人間関係のストレス、転職・転勤・昇進・年・リストラ、女性では結婚・妊娠・出産・更年期などです。他にも近親者の死、離婚、新築・改築・引っ越しなどの生活環境の変化も考えられます。
 

 治療は、休養と薬物療法などです。うつ状態は、うつ病だけでなく脳梗塞や高血圧、糖尿病、喘息、甲状腺機能低下症などの他の病気が原因の場合もありますので、かかりつけの医療機関などでご相談下さい。
 一般内科でも時々みられる病気ですが、心療内科や精神科で専門的な診療を行っています。

また、周囲にうつ病の方がいる場合には、「がんばって」など、不用意に励まさない・休養をすすめる ・「飲みに行きましょう」など、気晴らしには誘わないというような注意が必要です。症状のひどい場合は専門の医療機関への受診を進めて下さい。


 
 

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