第1039回 「思い出し笑い」
1月15日 中村 覚
新年が始まり、1月ももう半ば。既に初笑いはおすみでしょうが、何でどのくらい笑うのか?こればっかりは人それぞれです。「体験した事は既に過去になっているのに、考えるだけでまた笑える」という思い出し笑いなんかもあります。
昨年末のことです。たまたまテレビをつけると、80歳前後の人のクイズの珍回答が紹介されていました。こういった番組を見るといつも思い出すのが、自分が小学生の頃に見た、同じような番組です。
当時、まだオープンして間もない東京ディズニーランドの写真を出して
「ここは何という所ですか?」という質問。当時のおじいさん、おばあさんからすれば、日常の暮らしとはかけ離れた場所です。でも、世間で話題にはなっているので断片的な情報もちらほらと。出た答えは
「ネズミランド」。
当たっているようなものですが。(笑)
このように、番組の狙いは珍回答にあるので、質問内容はお年寄りが知るはずもない、その時々の流行り物に関することや、逆に 年の功が有利な ことわざや歴史に関するものなど様々。
今回、忘れられないのが、こちら。
「苦しい時に思いもよらない助けにあった時の嬉しさを地獄でなんと言う?」
いかがでしょうか? どちらかと言えば若い世代に難しそうな質問ですが…。正解は「仏」。「地獄で仏」なのですが、正解など誰も求めていません!(笑)
我先にと勢いよく言い放ったおばあさんの答えは~
「地獄で大爆笑」!
80歳を超えた方の答えなだけに重みがあります。長い年月の中で身に付けた
処世術かと。思い出して笑う度に沁みてきます。(笑)
活躍した時代が違えば、感覚も違って当然ですから、ジェネレーションギャップは永遠です。私の祖母は大正生まれで、車の免許は持っていませんでした。もう今から20年は前のことですが、祖母とドライブに行った時のことです。
狭いスペースにバックで駐車をしている時のこと。すぐ横が溝ということもありタイヤが落ちないように、そろり、そろりと。そんな時、祖母が後ろを見ながら「オーライ、オーライ」と。今のようにバックモニターはありませんので、後方を映像で確認できるわけもなく、ありがたいことです。
さらにゆっくりバックを続けていると、祖母が「オーライ、オーライ、オーライ、知らんけどっ!」 親切なようで無責任な誘導にはズッコケました。
横に溝もあり、怖くなったんだと思います。(笑)
思い出すと笑ってしまいます。
今年も笑い合える機会が多い一年でありますように。