第1067回 「足摺探訪③ 唐人駄馬:後編」

8月4日

前回に続き、足摺岬にあるパワースポット、唐人駄馬をご紹介していきましょう。あまり観光地化されておらず、ご覧のように6~7メートル級の巨石がゴロゴロしている不思議な場所です。

千畳敷石から下りて遊歩道に戻り、そこからまた少し上っていきます。時計の文字盤のイメージで言えば、12時にあたる場所に上りきると…

「鬼の包丁石、ストーン・スクレイパー」の看板が。

「切断面が鋭く包丁の刃状になっていますが、人工的細工は見当たりません。」
確かに切っ先が鋭い包丁のようにも見える、不思議な岩です。

近くには、亀の背という看板も。確かに、亀が頭をもたげている甲羅にも見えますね。

そして、この後の順路!お気を付け下さい。

新しくできた順路の矢印が、左の遊歩道を示していると思って道なりに進むと…あれ?「再生のエリア」に出ない。おかしいな、と思いつつ歩いていると、なんと出口に出てしまいました。どこで道を間違ったのか?逆にたどっていくと、ここでした。実はここから、右に90度 中心に向けて曲がらなければいけなかったのです。

それにしても10回くらい来ていて、今まで間違ったことなかったのに…あなどるなかれ、唐人駄馬!何度も来ているから迷わないとは限らない。

ここには「祭壇石」という看板が出ています。
「前の2石と後方の岩との組成が違うことから石に残る過去の地磁気を分析した結果、前の2石が移動していることが確認されています。」

つまり、前の2つの石は移動された痕跡があるということです。一体誰が、何の目的で大きな石を動かしたのでしょうか?1990年代の調査では、地磁気から「調査したほとんどの岩石は移動や回転を伴って現在の位置にあることが判明した」とかで、驚きです。

ここは唐人駄馬最大のパワースポット、「再生のエリア」です。

「唐人石磐座群で最強のパワースポットと言われています。左側の並列した岩は母、右側の斜状立石は父、真ん中の亀石は子供です。ここは、子宝や子供の健やかな成長を祈った場所だと言われています。」

確かに、真ん中の石は亀のように見えますね。唐人駄馬って、亀石が多いなぁ。
弘法大師が、足摺岬付近で亀を呼んだといういわれがあるくらいですから。

再生のエリアの一部からは、思いがけず海が見えました。ここが、かなり高い場所にあることを実感できます。

「東のサークル」と言われる場所。

「ストーンサークルと呼ばれるもので、2つの中心の石を取り巻くように、円形状に石が配置されています。中心の石には、人工的に加工したような形状が見られます。」

最後に、私がお気に入りの三角石がこの近くにあります。看板もない無名の石なのですが かなり変わっていて、三角形の石の割れめから木が生えています。

不思議なのは、斜め上にある、まるで石のワッペンのようなもの。
大きさは10cmくらい。一体、これは何なのでしょう?

石の一部としては不自然で、触るとカチカチ。まるでコンクリートで作ったような感じですが、周囲にはコンクリートで固めた場所もなく…本当に不思議です。
この理由がわかる方がいらっしゃったら、ぜひ教えて頂きたいです。

唐人駄馬は、今も不思議があふれているスポットです。
高知市から車で3時間半以上かかり ここまでたどり着くのは大変かもしれませんが、パワースポットらしい何かを、きっと感じて頂けるのではないかと思います。