第1080回 「秋の幸せ つがにラーメン」
11月3日
秋ですねえ。
長~い夏のような日が続いていましたが、さすがに11月に入るとさわやかな風が気持ち良く感じます。
せっかくなので秋ならではの味覚を楽しもうと、いの町の仁淀川沿いを車で走りました。
この時期、旬のつがにを味わおうと思い立ったのです。体長7~8cmほどの小さなカニで、川に住んでいます。モクズガニというのが正式名称で、美味で有名な上海ガニと同じものだとか。
でもつがにのメニューのあるお店って、限られているんですよね。天然ものだから無理もないんですが。
目的地はこちら、ごはん処「山屋 紅」(やまや くれない)。国道194号線沿いにある食堂です。
テーブル席が4つくらいで、こじんまりした地元の方のためのお店という感じです。
ご覧のように、つがにうどん、つがにラーメン、つがにソーメンとラインナップが豊富!
ソーメンは夏だけですが、どれも750円とつがにを使っている割にはリーズナブルです。目の前のきれいな仁淀川から捕ってきたつがにを堪能できるわけです。
こちらが「つがにうどん」。活きのいいつがにを昨夜捕ってきて料理したばかりだということで、
砕いた蟹の煮こごりの黄色が鮮やかです。驚くほど贅沢に、たくさん入っているので驚きました!
つがに料理には欠かせない、ナスとリュウキュウ(ハスイモ)が彩りを添えています。
口に含むとカニの豊かなコクと上品な味わいが広がります。そうそう、この味です!
こちらは、珍しいつがにラーメン。私も初めてです。
つがにメニューははすまし汁やうどんが多いので、ラーメンがあるお店は珍しい!
乗っている具はうどんと同じで、ナスとリュウキュウ、ネギですね。スープは澄んでいます。
味は 意外にうどんよりもあっさりしていて、もちろんカニの旨味はたっぷりと出ています。
ラーメンなんだけど罪悪感はゼロ(笑)なのをいいことに、スープは飲まない主義の私もさすがにこれは「味わい尽くしたい!」と全部頂きました。
お店のご年配の女性の方がおっしゃるのに
「うちは(カニの出汁を)薄くしてないから。薄くすると美味しくない」
さすがの心意気です!(笑)
「つがには秋がシーズンで、今月いっぱいしか捕れないからね」「今日は月夜やからいかんけど」
月夜には、カニは月の光を恐れエサをあさらないので身がやせるというのは本当なんですね。
「主人が頑張って捕りゆう。この辺のカニやき、きれいで美味しいよ」
「夏にはつがにソーメンも食べに来て。梅雨明けから9月までと、かなり時期は限定されるけど」
冷たいつがにソーメンもきっと美味しいでしょうね。来年はぜひ食べに来ようと決めたのでした。