第704回 「バーミキュラで無水カレー」

7月8日

2010年に登場した日本生まれのホーロー鍋、名前はバーミキュラ。無水調理ができると評判です。それまではホーロー鍋と言えば海外ブランドが主流だったのですが、その高い機能とおしゃれ感から人気が爆発し、注文が殺到!7月現在でなんと、納期は来年の2月(注文から7ヶ月待ち)という驚異的な人気です。

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実は私も、今年の1月に「所さんのニッポンの出番」というテレビ番組でバーミキュラを知り、「これ、良さそう!」と注文して、やっと届いたのが6月。ほとんど忘れた頃です。(笑)パステルピンクやグリーン、ブルーなど色々なカラーがあったのですが、私はこちらのグレーのパールカラーに惹かれました。(名前をフタに刻印することもできるのですが、それを頼むとますます納期が遅くなるので、残念ながらパスしました。)

届いてから驚いたのは、その重さです。私が買ったものは22cm鍋で4.2kg!かなりずっしり。へたに床から持ち上げたら、腰を悪くしそうなほどです。容量は3.5Lあるので、4人家族のカレーなどもたっぷり作れます。価格は2万8千円。

バーミキュラの特徴はこれまでのホーロー鍋と違って、完全無水調理ができること。蒸気穴のない重いフタで加熱時に鍋の中が密封されるため、素材が持っている水分を引き出して水を使わず調理ができます。そのため食材のうまみを引き出せるのはもちろんのこと、栄養素も逃がさないのです。

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バーミキュラ鍋の底には、線があります。「リブ底」といって、具材が焦げ付きにくいそうです。

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フタの裏には、ブツブツの突起があります。これは調理中に水蒸気が循環しやすくするための工夫だそうです。

これを買って以来、野菜と魚や豚肉の蒸し料理などをよく作っています。どさっと食材を重ね(油も不要です)、お酒を大さじ3杯くらいかけて、蒸し煮にしていきます。水を入れないから素材の味がぐっと引き立ち、調味料もかなり少なくてすむんですよ。本当にヘルシーです。

サイトを見ていると、無水カレーが評判が良いようです。私も初めて挑戦してみました。材料は水が入らない分、野菜がたっぷり。

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4人分で、牛肉250g、玉ねぎ大3個、トマト大小6個、人参1本、ジャガイモ1個、ニンニク2かけ、ローリエの葉。

完熟トマトがいいらしいですが、作った人の感想によると「野菜の味でかなり甘みが強くなるので、カレールーは一段階辛めにした方が良い」ということでしたので、あえて完熟まではこだわらないことに。

玉ねぎは2個を粗みじん、1個をスライス。トマトの皮は湯むきして、粗みじんに切ります。(一手間ですが、こうしておくと後で皮だけがザラッと残ることを防げます。)後はお鍋に入れていくだけですが、こういうのは入れる順番が大事なんですよね。

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水分が出やすいトマトが一番下。その上に粗みじんの玉ねぎ、スライス玉ねぎ、人参、じゃがいも、お肉を重ねていきます。結構すし詰め状態。

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後は弱火で60分煮るだけ。時間が来たら火を止め、カレールーを入れて混ぜ、余熱で10分味をなじませたら出来上がり。私はルーを溶かすのに時間がかかったので、もう2分だけとろ火にかけました。

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水を一滴も入れないだけあって、出来たては汁気が少なく、混ぜても野菜の抵抗でごろごろした感じです。しかし混ぜていると、次第にみじん切りの玉ねぎが溶けてなめらかになっていき、カレーらしくなりました。でもメインの野菜は煮崩れしてませんよ。

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野菜の甘みとうまみが十二分に引き出された、無水カレーの出来上がり!私は玉ねぎをたっぷり入れたので、スパイスの「ピリッ」と玉ねぎのまろやかなコクの調和が「味が濃いのにクドくない」。これが野菜たっぷりの良さですね。もちろん、食物繊維もたっぷり。家族にも評判良かったです。

一晩おくと、野菜の甘みがより強くなっていて、すごくマイルドに!ルーが辛口でもこれだけまろやかになるのかー、と新発見。野菜がより前面に出てきたカレーに変身していました。

これからわが家のカレーは、無水が定番になりそうです。