第1097回 「高知新聞 新社屋を訪ねて~前編」

3月9日

先日、高知市役所の東向かいにできた高知新聞社の新社屋に行って来ました。昨年の9月に、こちらの青いビルに移転したのです。実は今回 思いがけず「私と高知新聞」という記事のため取材を受けることになり、せっかくなので見学をお願いするとご快諾頂けました。

高知新聞とは小学生の頃からの長いお付き合い。当時は家族共有の情報ツールで、お父さん→お母さん→私→おばあちゃんと妹…と順番に読み「何でも知っている地元のインテリお兄さん」みたいな感じ。別料金だった「こども高知新聞」は買ってもらえなかったことも、大人の新聞に早くふれるきっかけだったかもしれません。

県民にはなじみ深い、電車通りにあった旧社屋。昭和の時代、高校の合格発表を早朝 父がわざわざ新聞掲示板に見に行ってくれたのも、懐かしい思い出です。

しかし、築50年を過ぎ老朽化が進んだことや 高知県では避けて通れない南海トラフ地震を見据え様々なシミュレーションをして、自社ビルではなく新しい免震構造のオフィスビル「高知電気ビル新館」に拠点を移したのだそうです。

ガラス張りが印象的な9階建てのビルは、4階から8階が高知新聞社。今年で創刊120周年を迎える「高知新聞社」のロゴが輝いて見えます。様々な歴史を綴ってきたんですね。

1階奥の駐車場の柱には、こんな掲示がありました。

この建物は免震構造です

●この建物は大地震時に地面に対して最大55cn動くことが想定されています。
●この建物は周囲55cmの範囲では、大地震が起きた際に建物が動いてケガをするおそれがありますので、十分に注意して下さい。

えっ、55cmも!?免震ビルがそんなに動くとは思ってもみなかったので、入る前から良い勉強になりました。

さて、8階の総合受付に上がります。

エレベーターを降りるとすぐに受付が見え、訪問者はここで各部署に内線連絡をしてもらいます。

ご覧の通り、とても印象的なインテリア。壁には土佐漆喰(しっくい)が使われ、高知県産のヒノキで作った多面体のカウンターがあります。「社の内と外を結ぶ場所で、さまざまな点と点が結ばれてできる多面体のデザインを採用した」という記事の通りでした。天井と壁に広がる茶色の木製パネルは、県内の34市町村を表現しています。

ところで高知新聞のシェアって、高知県では2023年で驚異の89%なんですって。(高知新聞マーケティングデータから、ABC部数による)つまり県内では新聞を取っている世帯のほぼ9割が高知新聞で、これは全国でもトップレベル。それだけ県民から親しまれているんですね、さすがは地元紙。

さて右側には、広々としたフロアに机や椅子がゆったりと配置されています。55インチの画面が9個つながった大迫力ディスプレイの前で、取材や打ち合わせをしたり、会合を開いているそうです。私もこちらで、ゆったりと取材を受けました。

パノラマ状に見渡せる8階の窓からの景色には、自然と目を奪われます。特筆すべきは北側の窓。ご覧下さい!

高知城の天守閣がすぐ近くに見えるんですよ。ビルの高さもあるので、地面から仰ぎ見るのでなく、横から見ている感じ。

この写真、あえてズームはしていません。県庁越しに天守閣が 感覚的にはすぐ近くに見え、一見の価値があります。いいものを見せて頂きました。

すっかり眺めに気を取られていましたが、「高新のデジタル版をどのように使っていますか」というのが今回の取材テーマ。仕事柄 県内の様々な情報収集が欠かせないので、縮小版の紙面を過去1ヶ月分見られるのは便利ですし、記事検索もよく使います。検索は過去3年間の記事が時系列で出てくるため、経緯があやふやな場合など とても助かるんです。それを「マイページ」にストックしておけば、すぐに見返せて便利。情報の信頼度も重要ですし、私にとって高新デジタル版は「高知のことを聞けば、何でも知ってて教えてくれる友人」で、とても頼れる存在です。ビジネスなら特に、データが大事な営業職の方は重宝すると思います。ちなみに、この記事は3月12日(火)に掲載されました。

高知新聞は今年3月現在、紙面の購読料が3500円、デジタル版を付けると4000円です。(いわゆる全国紙と呼ばれる新聞の購読料はセット料金で5千円前後が多いです)ワンコインで、様々な機能がプラスされるのはお得かなと(笑)

それでは、来週の後編に続きます。