第1108回 「『モネの庭』の美しい季節」

5月25日

先日、所用で県東部の田野町に行ったついでに 北川村の「モネの庭」に足を伸ばしました。
「モネの庭」の本家はフランスのジヴェルニーにありますが、モネの思いを高知の自然の中に再現したのがこの「モネの庭」マルモッタンです。クロード・モネ財団公認で、本家以外では世界で唯一「モネの庭」と名乗ることを許されています。

行ってビックリ、県外からのお客様や観光バスで駐車場が満員御礼でした。そうかー、薔薇が咲いてる季節だから、かき入れ時なんですね。

モネの庭は新しいエリアができ、今は3つに分かれています。
「花の庭」「水の庭」そして新しい「ボルディゲラの庭」。

まずは定番の、「花の庭」へ。
まるで色とりどりのパレットのように咲く花々がきれいです。

薔薇のアーチと噴水が、まるで映画みたい。
せっかくなので写真も、モネの絵のトーンに合わせて青を強くしてみました。

薔薇の向こうに見える日傘の女性も込みで、まるで絵のようでした。

緩やかな坂を上り、「水の庭」へ。モネの「睡蓮を描いた池」そのものを再現しています。

モネが咲かせたいと夢見た青い睡蓮。フランスでは気候の関係で咲かせることができませんでしたが、温暖な北川村では6月下旬から10月下旬頃まで、美しい紫がかった青の花が開きます。

ここでもキャンバスの隣の白い服を着た女性が、絵のように景色に溶け込んでいます。

この薔薇のアーチと池の睡蓮、本当にモネの絵そのままが再現されています。
たくさんの観光のお客さまが、カメラを手に楽しまれていました。

モネの「睡蓮」が飾られています。景色とのマッチングが絶妙!
キャンバス込みで、一幅の絵です。

空の青が水面に映って、もう言葉はいらない美しさですね。

さて、ここから新エリアの「ボルティゲラの庭」へ。「歩いて3分」という標識があり、3分なら行ってみようか、という気持ちにさせてくれます。それに、なんでも海が見えるカフェがあるという宣伝文句に惹かれちゃって(笑)

高い木立の間を縫って、気持ちいい遊歩道が続いています。最近運動不足なんで、ちょうどいいチャンス!

モネは43歳の時にルノワールと地中海のボルティゲラの街に旅しました。そこの光と色彩の鮮やかさに心奪われ、30点以上の作品を残しています。その作品とボルティゲラの風景からイメージし生まれたのが、北川村モネの庭「ボルティゲラの庭」です。これはオリジナルな庭だとか。

ヤシやオリーブなどの地中海の植栽と高知の植栽を合わせる庭造りにチャレンジしているそうで、起伏に富んだ北川村の地形を、うまく利用しています。ここからは景色の色合いが少し違って、黄色っぽいイメージです。

やがて、大きなヤシの木と赤い屋根の小さなカフェが見えてきました。
「お休みだけでもどうぞ」というおもてなしの心が嬉しい。

テラスで一息。ここで飲むならやっぱり「ゆずジュース」でしょう!北川村はゆずが特産品なので。

テラスの中は残念ながらお客様が一杯で、写真が撮れませんでした。
「花の庭」は女性が多く、こちらは年配の男性や家族連れが多い感じでした。

そして、本当に遠くに海が望めたのです!
これ、知らなかったので嬉しかったです。

北川村は、本当にオリジナリティのある素晴らしいスポットを創造しましたよね!

ちなみに入園料が1000円、年間パスポートが3000円。高知市から車で1時間半とちょっと遠いけど、行く価値があると思いました。木々の中を歩くだけで体にいいし、日頃は人も少ないし、「花のない時期に歩きだけでも行きたいなあ」と年間パスポートを買おうか迷っています(笑)