第1135回 「機上の空論」

11月30日

気付けば明日から師走。今年の秋は、走り続けなければいけない厳しいスケジュールでした。予定外のこれは外せないと思った学びに出張を入れてしまい、なんとかなるだろうと見切り発車したら想定より仕事量が多く、休日も取れなくなって後が大変に…(泣)

その時のことです。関西への最後の出張はコロナ禍前で、しかも今回は乗り換えが複雑。その感覚をまったく忘れきっていました。写真をたくさん撮る予定だったので、「スマホで調べ物をするのはバッテリー消耗につながるから交通ルートは乗り換え案内で設定し、印刷して機内でそれらをチェックしよう」―以前東京に行くときやっていた作戦です。いざ空路、伊丹へ。

忘れていました、大阪行きの場合は安定飛行に入ってから15分後には、もう降下体制に入ることを。急いでルートを確認し、頭に入れます。まずは大きなキャリーケースを持ち回らずにすむようにと、空港バスで、帰りに立ち寄る新大阪駅へ。

しかし、早くもここで誤算。渋滞でいつもよりも20分ほど遅れる見込みとのこと!すでにこの時点で計画は破綻です。まさに、机上ならぬ機上の空論(笑)
スマホなら、すぐに設定を変えて対応できるのですが、あいにく調べ物はパソコンでやっていたので、サイトのURLがわからず…調べてるとあっという間に電池が減ってしまい写真が充分撮れない恐れがあるので、予備のバッテリーはあるとは言え不安に。

やっと新大阪駅に着きました。コインロッカーは結構一杯になるという情報は知っていましたが、まさかこれほどとは。

見渡す限りのコインロッカー、全部使用中です。空きを検索してもダメ。結局、自力で歩き回って端っこに新しいロッカー群ができているのを見つけ、問題解決。でも、時間は大幅にオーバー。そして、さらに驚いたことは…

この行列は何でしょう?
はい、女性用トイレの行列です。お土産屋さんや飲食店が集まった「駅マルシェ」もあるのに 広い在来線の改札内には、ここ1つしかないのです。

平日朝10時過ぎに見える部分で20人以上いますが、さらにその先も20人ほど並んでいましたので40人待ち?しかし平日夕方は60人ほど並んでいましたし、急いでいる人は間に合わないのではと心配になりました。そもそもJR新大阪駅には5箇所のトイレがあるそうですが、1日の平均乗降客数は12万2308人だそうで、利用客の多さに比べてキャパが小さすぎるのではないでしょうか?

こちらはトイレの空き表示です。全部×で埋まってますね。扉が閉まれば○が×で隠れるこのシステムは アナログですが一目でわかるし、電気もいらないので良いアイデアだと思います。実は高知にも、高速道路の南国サービスエリアに同じものがありました。

この後も快速と新快速を間違うとか、新幹線【のぞみ】に乗る予定が【ひかり】に乗ってしまうなど色々あってグッタリ。駅で待ってるとつい【ひかり】に乗ってしまったのですが、後から来る【のぞみ】に追い越されてしまいました。「まさか【ひかり】より早いものがあるなんて~」と帰ってからジョークで中村に話すとウケました(笑)

頭で理解しているのと、実際行動してみるのって大違いとつくづく感じた経験。年を重ねるとどんどん時代において行かれそうで、こうした体験は意識的に積んでいかないといけないなあと身に沁みたことでした。

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