第815回 「高知自動車道 崩落現場は今」

9月1日

2018年の夏は、豪雨ばかりが記憶に残ります。7月の西日本豪雨災害は、今もその爪痕を大きく残していますし、現在も猛烈な台風21号が不気味に北上しています。

高知自動車道上り線も7月に立川トンネル手前が崩落し、衝撃でした。西日本高速道路によると、高速道の橋が崩落したのは西日本で初めてだとか。本格的に直すのは年単位でかかるらしく、現在は大豊から新宮まで10kmほどが下り線を使った対面通行となっています。崩落後、初めて上り線を通ったときをリポートします。

大豊ICを過ぎると、すぐに片側1車線通行となりました。

車道の白線が引き直されて、右に寄っています。
「この先対面通行 速度落とせ」の看板が見えます。

そのまま走ると、何の違和感もないまま、下り線に出ました。移行があまりに早くて、写真が追いつかなかったほどです。

ここは高速道の上下線が並走していて高低差もなく、比較的工事もやりやすかったのではないでしょうか。

そして、10kmの対面通行が続きます。結構長いなと感じました。

高知自動車道は以前は2車線の対面通行でしたが、2008年から上下線が分かれ4車線化になりました。それから10年もたつので、「対向車が間近に迫る対面通行は緊張する」と夫が言っていました。

そして、崩落現場が真正面に見えてきました。
上り線はすぐ横を通るのです。

立川トンネルの手前の立川橋が、ざっくりと大きく崩落していました。
そのすさまじさに、言葉をなくします。

写真ではわかりませんがこの下にかけて、50mほど崩れているのです。唯一の慰めは、人的被害がなかったことでしょうか。すぐ近くに人家もあるので。

現場から少し走ると、対面通行も終わりです。
左に誘導する車線が描かれています。

戻りは少しだけ高低差があり、上って行きます。

元の上り線の続きに出ました。

何事もなかったかのように、上り道路は続くのでした。

立川橋は2007年12月に完成し、2008年3月から供用が始まりました。つまり、まだわずか10年しかたっていないのに崩れてしまったのです。改めて、高知自動車道は厳しい山岳道であることを突きつけられた思いでした。

高速道は命の道路です。止まった時にはしばらく高知でも食料品や日用品などが品薄になり、困ったものでした。全面復旧はまだ見通しが立たず大変だとは思いますが、関係者の皆さま、ぜひよろしくお願いいたします。