第672回 「神戸居留地の近代建築①」
11月21日
神戸は異人館など、有名な近代建築のメッカです。
実は神戸に泊まった時、ホテルのすぐ近くに近代建築がたくさんあるのを見かけて、早速撮影に出かけたのでした。旧居留地と呼ばれていた場所の最南端、海岸通り沿いです。わずか500mくらいの圏内に近代建築が並んでいる様は壮観でした。
(写真はクリックで大きくなります)
↑国道2号線のメリケン波止場前にある、神戸郵船ビル。大正初期に建てられた、日本郵船の神戸支店だったビルで、現在は紳士服のお店です。1945年の神戸空襲で焼けたそうですが、戦後改修工事をし、1994年(阪神大震災の前年)に耐震補強工事をしていたため、ほとんど地震による被害はなかったそうです。なんてラッキーな建物でしょう!
↑通りを挟んで東には、海岸ビル。(旧三井物産神戸支店)。阪神大震災でほぼ全壊しましたが、外壁を残して再建されました。
そのため、中は現代的にこうなっています。
このビルのすぐ東隣にあるのが・・・
↑まるで貴婦人のように優美な、商船三井ビルディング。大正11年生まれ(と呼びたいくらい美しい)。当時は珍しい地上7階建てで、大正期の大規模オフィスビルとして現存するものはこれだけだそうです。
関西の商業ビルを数多く手がけた近代日本の建築家・渡辺節(わたなべ せつ)氏の設計です。
現在、1階には大丸神戸店のインテリア館やアンティークショップが入っています。
横顔もなんて美しいんでしょう!
ここに会えただけで、神戸に来た幸せを感じられたのでした。