第865回 「高知追手前高校② 時計台の秘密」
8月23日
高知追手前高校と言えば、時計台!とすぐつながるくらい、有名なシンボルです。西洋建築の校舎に対し、時計台は日本の城郭風の屋根を載せた帝冠様式です。
でもその中に入ったことがある方は、限られていると思います。在学中は入りたくてもいつも鍵がかかっていて、一度も入れませんでした。先日、同窓会前の校内ツアーで見学させて頂いたので、今回はそれをご紹介しましょう。
この時計台は、ご覧の通り4層構造になっています。高さは屋上からでもかなり高く、17.5mあるそうです。3階建ての校舎の屋上までが12mで、合わせて30m近い高さになります。(左下に人が立っているのですが、比べてみて下さい)
ここはドアを開けて入った、言わば1階部分。昔置いてあった柱時計とか、昔の木の欄干の一部、写真などが陳列されています。
急勾配の鉄バシゴには少しひるみますが、ローヒールだから行けるはず!だってこの先、もう上がれることってないかもとチャレンジ。落ちたら大変なので、全身緊張します。
2階部分に着きました。ここは四方に窓があり、明るいですがガランとしています。ここから鉄バシゴは、ほぼ垂直になります。
3階部分は窓がなく、真っ暗です。この先、どうなってるんだっけ?数十年ぶりなので、すっかり忘れてちょっと不安。それに8月なので、中はサウナ状態。10人ほどが上がったのですが、ここでUターンしちゃう人も出て来ました。
でもさらに上がると、最上階に着きました!
かなり暗いのでピンボケですが、時計の文字盤がご覧のように四方に付いています。すごい機械室があるんじゃ、と期待なさった方、ごめんなさい。昔はわかりませんが昭和50年代には、すでにこの状態でした。
文字盤の大きさは、人と比較してこのくらいです。結構大きいでしょ?
北面には、時計の小さな装置と小さなドアがあります。ドアの高さは70cmほどでしょうか。まるで小人のドアのようです。そこをくぐると…
時計台の外に出ます。絶景です!風が気持ちいい。西には高知城が見えます。
北側です。絶景過ぎます。30mの高さがあるわけですから。
実はこの欄干は、高さが膝下くらいまでしかないので、立ったら危ないのです。落ちたら完全に自己責任の世界。
南側です。オーテピアのこの角度は、日頃は絶対に見られません。
そして下りるときは最後だったので、ドアを閉めると漆黒の闇の中、手探りで鉄バシゴを全身の感覚を使って下りました。当然、翌日はすごい筋肉痛に。(笑)
ちなみに下から見上げると、こんな感じです。私が左の方にいるのがわかりますか?文字盤の大きさは、130~150cmくらいありました。
でもよくご覧下さい、何か違っていませんか?
欄干の色とか。実はこの写真は…
昭和58年にNHKで私がニュースキャスターをしていた年、時の記念日に提案が通り、初めて念願の時計台に上がった時のものです。(やっぱり低いヒール履いてる)
その後平成16年(2004年)に耐震工事がされ、時計台の欄干も取り替えられたようです。
でもよくぞ写真を残していました、今となっては貴重です。と言うのも…
昭和58年当時の時計台の内部を写しているんです!ちょっとしたお宝写真かも。
よくご覧下さい。今と違って、階の間仕切りが2階も3階もなくて、4階の床がそのまま見えている状況です。上がるのはかなり怖かったけど、カメラが回っていると勇気が出たのを覚えています。(笑)鉄骨の色も違いますね。
いかがでしょうか?滅多に見られない時計台の内部、楽しんで頂けたら幸いです。
(すみませんが、写真は無断コピーはご遠慮くださいね)