第937回「年賀状つれづれ」

1月16日

終活年賀状を、今年は数人の方から届きました。終活年賀状とは、「今年限りで年賀状をやめます」というものです。確かに、年末になると忙しい中、年賀状を作成するのがだんだんしんどくなってきました。わが家の場合、夫と私のビジネス用・個人用・ファミリー用と4~5種類の年賀状を数百枚ほど作成しているので、結構時間と手間がかかります。「これがなければ、どれほど楽か…」という誘惑にも駆られます(笑)

日本郵便によると今年の元日、全国に配達された年賀状はおよそ11億5700万枚で去年を1割ほど下回ったそうです。メールやSNSで新年のあいさつをすませる人が多くなり、12年連続で減少したとか。反面、コロナの影響で帰省ができなくなり、代わりに年賀状を送った人もいるそうですが。

年賀状の投函は、長いこと「12月28日までに」と言われてきたように思います。それが昨年末はテレビで「12月25日までに」と言っているのを聞いて、「クリスマスまでに年賀状を出せと!?」と驚きました。確かに、たとえば高知県から岩手県など遠方に出す場合には早めに出す必要もあるでしょうが…それにしてもクリスマスって。

年賀状を出すとき、ポストに出すよりも郵便局で直接投函した方が早く配達されるということがあり、私は追加分の年賀状を書いたらすぐ車で高知市の中央郵便局に出しに行っていました。ここは駐車場が狭く、毎年アルバイトの人が歩道に待機しドライブスルーで渡せるようになっていて、年の瀬の年中行事になっています。

コロナ禍の影響はビジネス賀状にも出ているようです。今年は経済活動が停滞し、企業の利用が落ち込んでいるそうで、年賀状を廃止する動きが広がっているとか。東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドなどでも令和3年以降、年賀状でのあいさつをやめるそうです。また在宅でのリモートワークが増えたことにより、社内で年賀状の作成時間が取れなくなったという事情も広がっているとか。

このまま行くと、遠くない将来、年賀状というシステムがなくなってしまうのではないかと少し心配になります。自分が書くのは面倒ですが、お正月に頂く年賀状はやはり特別なもの。書き文字・言葉など その人を感じられるあいさつ状って、やりとりができないコロナの時代には貴重だなと思うのです。