第990回 「人によって癒やされる」
1月29日
このところ、勘違いで小さなミスを2度してしまい 先方にご迷惑をかけ、「あぁ、自分はダメだなあ」と少し落ち込んでおりました。1回なら「まあ、そういうこともあるさ!」と思うのですが、1週間以内に続けて起こると、さすがにねぇ。年かなぁ、と少し弱気に。
ある朝、庭に水やりをしていると通りかかった女性が「以前通ったら、可愛い赤い実が一杯なっていた。あれは何というのですか?」と話しかけてくださいました。
庭の花は、たまに来る母が植えていますので、私はうろ覚え。(笑)
「え~と、フウセンカズラだと思います…」と答えると、「本当に可愛らしかった」とおっしゃるので「良かったら種が残っていると思いますので、どうぞ」と枯れた実をちぎって5~6個差し上げると、とても喜んで下さいました。
そんなささいなことで、心が和みました。
人に優しくされると嬉しいのはもちろんなんですが、人に優しくできると、それで
自分が癒やされるのだなあと実感しました。
後日、それを植えた86歳の母に聞くと「あれは、オキナワスズメウリ」と即答。
え、間違っちゃった!琉球オモチャウリとも言うそうです。確かにおもちゃっぽいし。
「お母さん、すぐに名前が出てくるってすごいね」と感心すると、「褒めてもらえた♪」と嬉しそうに解説が続きます。(大体、話が長いんです・笑)
「一年草だから、種をあげたら芽が出る。あれ、ちょっと珍しいと思って取り寄せて植えたのよ。あれよりも大きいカラスウリっていうのもあるけどね。オキナワスズメウリはそれよりも小さくて、赤い筋が目立って可愛いよねえ。」
確かに、よく下校途中の小学生が「これ、何~?」と興味を引かれ、中には「ちょうだい!」という無邪気な子もいます。見た目が小さなスイカみたいなので、興味を引かれるんでしょうね。(笑)「どうぞ!」と笑って言うと、喜んで持って帰ります。
また後日です。オンラインセミナーの後、ある会社の社長からメールを頂きました。「筒井さんの笑顔を画面で見て、励みになりました。実はコロナの荒波と厳しい経営に追われ、ギスギスした雰囲気になり批判も多く、満身創痍です…」と。今まで泣き言を伺ったことのない方でしたので、とても驚きました。
自分自身も落ち込んだ後でしたので、心の痛みがとてもよくわかりました。
その方は、強いリーダーです。ですから、主体的な強い言葉を選んで
「あなただからこそ、この波乱の時期を任されたのだと思います。それが、あなたの使命ではないでしょうか。もう少し、頑張ってみてください。応援しています」と、エールを送りました。非常に喜んで下さり、私も癒やしを頂けました。
それで、つくづく感じました。リーダーの孤独と大変さを。
このコロナ禍の大変な時期に、リーダーシップをとっている組織の長のみなさま。(戦前・戦後の時代を生き抜いてこられた方々以外)今のリーダーの皆さまは、今までほとんどの人が経験したことのないような苦難のまっただ中にいらっしゃると思います。本当に、お疲れさまです。敬意を表します。
そして組織を支えていらっしゃる社員の皆さん。大変な時期を運営するリーダーの方々に、笑顔とほんの少しのねぎらいを、(たまにでいいので)送ってあげてはいかがでしょうか?