第1019回 「足摺の海の豊かさに」

8月20日

蒸し暑い日が続きますので、今回は涼をお届けしましょう。
この夏、念願だった土佐清水市竜串の「足摺海洋館SATOUMI」にやっと行けました。高知市から車で3時間以上かかるので なかなか日帰りが難しく、取材に行きづらかったのです。

隣接する豊かな竜串湾は、サンゴ礁が広がる豊かな海です。その生態系をリアルに再現した水槽展示をニュースで見かけるたび、「いいなぁ~、行ってみたい!」と思い続けて2年。やっと夢が叶いました。

ちょうど「ざまな!サメ展」も開催されていて、ワクワク♪

さて、館内は足摺の原生林→竜串湾→足摺の海など、森や川を経て太平洋の沿岸から
外洋・深海へと続く展示構成になっていて、大人でも見応えがあります。

入るといきなりそこは、足摺の原生林。いのちを育む源流の森です。

里山。田畑、用水路、ため池など、人の活動が自然環境と関わってきます。

河口。山からの水と海水が混じり合うため、変わった生態系が見られます。

カワウソもいます。幡多地域では実際イタチもよく見かけますし、ニホンカワウソらしき目撃も今だにあるほど、自然が豊かです。

後ろの竜串湾を借景にした、夏が似合うウミガメの展示。

夏休みの親子連れの、微笑ましい様子。

足摺の海。熱帯を起源とする黒潮が近くを流れる足摺・竜串の海は、
緯度のわりに海水温が高いのが特徴です。

この水槽の前に来たとき、私は懐かしさでしばし立ち尽くしました。
50年前、私が潜った足摺の海は、まさにこうだったからです。
サンゴが広がり、熱帯魚のような魚がたくさん泳いでいました。
小学生の頃見たその美しさは、今でも忘れられません。

そうそう、夜釣りに行って幼なじみがウツボを釣り上げたっけ。
すごい顔つきですが、高知県ではよくスーパーに切り身で並んでいます。(笑)

そしてウツボの展示の上には、ウツボ料理の写真が!(笑)

黒潮の恵みとして アサヒガニ、ヒオウギガイ、カメノテなどの料理がズラッと紹介されています。いかにも美味しそう~。

竜串湾大水槽は深さもあり、やはり見応えがあります。

今は様々な展示方法があり、魚の生態を下から観察するのも楽しそう。
館内には、小学生のはしゃぐ声が響いていました。

幽玄なイメージのクラゲの展示も、また良かったです。

その晩は、アサヒガニや清水サバなど、黒潮の恵みを美味しく味わったのでした。
見てよし、食べてよしの足摺の海の豊かさに感謝です。