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昨年、私はある自己表現力向上セミナーでNくんという27歳の青年と知り合った。「言いたいことが伝えられるようになりたい」とはにかみ屋の彼は言い、たまに見せる笑顔がさわやかだった。 |
「コミュニケーションに興味がある」という彼は「もっと勉強したい」と熱心に質問してくれた。私が担当したのは全3回の講座だったが、後日別の講座にも足を運んでくれ、確かな成長を感じられた。とても向上心があり、頼もしい受講生だった。
この3月、昨年のセミナーを担当した職員のYさんからメールがあった。あのNくんが、安芸市で絵の個展を開いているとのこと。「え、Nくんって、絵を描くの!?」と驚いた。残念ながら仕事のため観に行けなかったが、後日彼の絵を写真やポストカードで見せてもらい、また驚いた。
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何とも言えない深みと温かみがあり、どこか懐かしさを感じるような絵だった。細かいタッチはなんとなく、ゴッホを思い起こさせるようだ。私はその方面の専門家ではないが、彼の絵には安らぎを感じ、同時に確かな才能を感じた。
Nくんはこの個展についてこうメールしてくれた。 |
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「今回の個展で僕は初めてコーディネーターさんという人に手伝ってもらうことで、自分の絵を少しでも客観的に見ることが出来たようです。
次回の個展や今後について 考えなければならない事も多く、『 自分が好きで絵を描く〜』ということよりも社会勉強みたいな事を感じました。」
すごい。こんな新進画家が高知にもいる。しかも、あのシャイなNくんが!と素直に嬉しかった。
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そうか、彼はこんなに素敵な表現手段を持っていたんだ。この絵こそが彼自身を雄弁に物語っていると感じた。
表現手段には様々ある。
一番、その人らしい表現方法での表現は本当に素晴らしいと言うことを学ばせて頂いた。心の宝物が、また一つ増えた。
Nくん、ぜひ今後とも頑張ってね!陰ながら応援しています。 |
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