HOMEへ戻る 研究所案内研修プログラム実 績セミナー情報お問合せ
|WEEKLY “N”|T医師のひとりごとすずかの気ままにDO!
 
ウィークリーN

第172回●2006年3月5日(日)

  「インターンシップ総括会〜現在の課題」


 高知県中小企業家同友会主催の、冬季インターンシップ(大学・専門学校)が終了しました。以前にもこの欄でインターンシップの後の総括会の様子を書いたことがありますが(第17回「インターンシップによせて」)、その頃と大きく違っているのは現在は学校関係者の方々も総括会に参加して下さるようになったことです。

 インターンシップでは初日に「合同マナー研修会」を行います。その時は口数も少なく消極的だった学生達が、2週間後の総括会では目が輝き、積極的になり、素晴らしい変身をとげます。これを目の当たりにすると、かなり感動します。この感動をぜひとも学校の関係者にも見てもらいたいね、ということで学校側への呼びかけが始まりました。お陰様で1年前ぐらいからすべての大学の関係者の方が揃い、専門学校の先生も集まって下さるようになりました。

 今回は、まず学生と経営者たちがそれぞれ自分たちだけで1時間の総括や意見交換を行いました。より学生側からのホンネを引き出そうとしたのです。その後、学校関係者も参加して頂いて全体会を行ったのです。

 学生達から出てきた要望は、「先生方にインターンシップへ積極的に関わってほしい」とのことでした。「インターンシップの事前や途中、事後の声かけやメールが欲しい」とのこと。そう言えばインターンシップの事後サポート・教育も、している学校としていない学校、様々のようです。前回の総括会で「インターンシップ直後はモチベーションが上がっているが、それが持続しない」という意見が学校側からあったのですが、ひょっとするとそれは学校側のサポートの問題かも、とも思えました。

 私はインターンシップにおいて、経営者としては「インターンシップ合同マナー研修会」で関わっていますが、同時に大学の非常勤講師でもあったりするので、両方の立場が理解できます。でも、感じるのは「企業側の熱心さに比べると、学校側はまだまだ追いついていない」ということです。

 企業側は学生受け入れのため、熱心にスケジュールや内容など、時間と手間とお金をかけて準備しています。ところが、学生を送り出す学校側は相手先の企業へのあいさつ回りさえしていないことがあります。これは社会的常識からすると考えられないことと言ってもいいでしょう。学校は教育機関ですが、企業はそうではないのです。にもかかわらず、良い人材を育てるお手伝いのため、努力している企業側。学校側もせめてそういったビジネスマナーくらいは実践しないと、学生のお手本になれないのでは。

 もう一つの課題は、学生の態度の変化です。最初の頃はなかったことですが、近年高校でも大学でもインターンシップ生が「執務中に寝る」ことが増えてきています。インターンシップの目標や意義が、しっかり持てていないのではないかという指摘もあります。たとえばビジネスプレゼンにインターンシップ生を連れて行ったらクライアントのプレゼン中に寝られてしまい、大恥をかいた経営者もいるとかいないとか…。

 こうなって来ると、会社の信用問題に関わります。残念ながらそういったところから学生達に教えなければいけなくなった教育力の低下。これを補っていくのはどこなのか?そして、誰が取り組むべきなのか。

 課題はたくさんありますが、総括会での学生達の輝くような笑顔を見ていると、今後もこの笑顔をサポートしていきたい、と心から思えました。私も、自分にできることは何なのか考え、努力していかなくちゃ…。学生さん達、一緒に頑張りましょう!

 
 
ご意見・ご感想お寄せください!
 
 
ページの先頭に戻る
人材育成研修・各種セミナー承ります。
Copyright(c)2002 人・みらい研究所 All rights reserverd.