高知スーパーは昭和33年の創業で、県内量販店の老舗である。10月中旬までに高知市内の全7店舗を閉店し、自主解散する。かつてはダイエーと提携し16店舗もの展開をしていたのだが、ダイエーが業績不振になり、県外資本の攻勢や、競争激化に勝てなかったのだ。
この地域でも、近くに昔からのサニーマート系列「マルシェ」や、10年前にできた繁盛店コープ吉田店などがあり、近年はかなり苦戦していた。お客さんはいつ行っても少ないし、品数も豊富とは言い難かったが、わが家から最も近いスーパーであり、気軽な買い物には便利だったのだが…。
高知スーパーにとって不運だったのは、命運をかけた大型店・前里店の開店後数年で、すぐ目の前に県内一の大型店・イオンが開店してしまったことだ。高知の人間は新し物好きなので、開店当初はわーっと押しかけるが、その後はがくっと減る傾向がある。
高知スーパーはいわゆる「地元に根ざしたスーパー」で、低価格路線を歩んできたわけだ。その対極にあるのがサニーマート。高くても良いものを、路線である。サニーマートあぞの店などもイオンから半径1km圏内にあるが、こちらはうまく両立できているようで繁盛している。実際、生鮮品などは地元スーパーがイオンよりも優位なように見える。
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