交流分析とは、日常生活で簡単に利用できるコミュニケーションの心理学です。たまたま友人に誘われて1年前に気楽に参加した講座でしたが、話しことば協会の楽しい仲間と講師のS先生の才能にすっかり心を奪われ、1年ぶりの3日間の講習に参加させていただきました。
最近、心の健康を損なう人たちが多くなっています。自分に自信が持てない、何をやっても気力がわかない、人とうまくコミュニケーションがとれない。今や、大企業の30代男性の6割以上もが鬱病だと聞いて、愕然としました。
今回伺ったお話の中で心に残っていることの一つに、「雑談・気晴らし」の効用があります。家庭や職場での何気ない雑談や気晴らしが、実は心をリフレッシュし、活力を与えるのにとても効果的なんだとか。「疲れると自然の中で癒される」話はよく聞きますが、
「人」によっても、パワーやエネルギーをもらえるんだということを再確認しました。
ところが現実を見ると、家庭の中でも家族での雑談はできにくくなっています。遅くまで塾に通う子供たち。帰ると宿題、ご飯、お風呂で、とてもゆっくりしていられない。ビジネスパーソンだって同じで、仕事で遅く帰ってご飯、お風呂、仕事の残りを片付ける。夫婦のコミュニケーションもすれ違いがち。また職場でも仕事に追われ、のんびり雑談している時間がない。こうした「ゆとりのない時代」が、まさにコミュニケーションを削り、疲れをためていくようです。
だからこそ、家族や信頼できる人との親密な時間を過ごすことは、非常に大切です。もちろんそれができればそれに越したことはないのですが、「そうはいっても、そんな時間はとれないし」という場合は、ちょっとした雑談でもいいんですね。
私も以前は「時間がない」と思っていましたが、そういった時間は短くてもいいので、意識的に作り出す(あける)ことが実は非常に重要だとわかってきました。
そこで昨年からは、学びの意識が高い楽しい友人と 定期的にランチする時間を、あえてとるようにしました。結果、仕事量は同じか微増なのですが、笑うことが多くなり、返って仕事に集中でき、疲れがたまらなくなったのです。肩こりもずいぶん楽になりました。
物事を楽しむ心が高い人は、心が健康で行動的になれるそうです。何でもいいので、「楽しい〜!」と自己解放できること、笑うこと、それによって人とコミュニケーションができればもう最高かもしれませんね。この研修期間もあっという間に過ぎましたが、楽しかったためか、不思議なことに疲れがまったく残っていないのです。
そういえば、かのディズニーランドはスタッフ採用の時、「明るさ度」が満点の人を採用するそうです。自分が心から楽しんでこそ、人を楽しませることができる、ということなのでしょう。しかし最近ここでも異変が起こっていて、若い人で「明るさ度」が満点の人が非常に少なくなり、代わりに40〜60代のスタッフが多くなってきたそうです。20代、30代の若者が楽しいことが少ないというのは、とても残念なことに思えるのですが…。
みなさん、今年は日常生活の中で、楽しいことや気晴らしを積極的に見つけ、大いに笑いませんか?
じゃあ、最後にその例を一つ。
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