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第333回●2009年4月12日(日)

 「日本語がわからない新入社員?」

 ただ今、春の新人研修の真っ盛りです。
厳しい就職戦線を勝ち抜いてきた優秀な人材だけあって、みなさん真面目で熱心に受講してくれ、 こちらも熱が入ります。

 しかし、今年は大きな問題点も浮かび上がってきました。それは
「今の若者は国語力がここまで落ちているのか!?」という現実に、愕然としたのです。

 私は研修の中で、コミュニケーション力を上げるためにコミュニケーションゲームを行うことがあります。多いのはカードで配られたバラバラの情報を口頭で述べ合い、みんなでそれらを1つの情報に再構築するもの。地図作成のゲームなどが多いです。ゆうに1時間はかかるので、どの研修にも入れられるわけではありませんが。

 

 このところ、漢字の読み方を質問してくる新人が増えたな、と感じていました。今年は例年行う150名程度の大規模な研修で、「アジアからの留学生が数名受講されていた」という情報を前の日に担当した講師仲間から頂き、あわてました。急いでわかりにくい言葉を選んで、読み方と意味の解説を入れ、(「鎮守の森」「辻」など)そして、留学生1人につきスタッフ1人でサポートするようにしました。

 さて、当日。留学生は日本語が結構できる方々だったのとスタッフのお陰で、なんとか無事にワークもこなすことができ、ホッとしました。

 しかし、思ってもいなかった事態になりました。日本人の新入社員が 問題続出だったのです。
「お堂って何ですか」 「川べり、って?」「二股、の意味と読み方は」など、研修以前の国語力の問題で、頭を抱えてしまいました。確かにこういった言葉は、日常あまり使われていないかもしれませんが・、それにしても…。

 「二股の道」では「Y字路の事よ」と、英語を使うと「ああ〜!」とわかるのです。「日本語の説明をするのに英語を使うって…」まるで、ジョークみたいでした。
まさか、ここまで若者の国語力が落ちているとは…。ここ数年この課題をやっているのですが、これほど質問が多い年は初めてでした。

 そういえば、以前NHKのクローズアップ現代で、「言葉の意味がわからない新人達が増え、仕事でミスが増えた」「そのために、漢字や言葉の勉強を企業で行っている」というのを見たことがありました。確かに、年配の社員とのコミュニケーションにおいても、言葉が通じないとなれば色々な支障を来すことでしょう。
 まさか、これもゆとり教育の悪影響ではないでしょうが…。

 このところ漢字がちょっとしたブームで、漢字の読み方や書き方を勉強する人が増えています。 その一方で、つい数年前まではいなかった、漢字の読み方や意味のわからない人が増加しているということは…これも、二極化の現れなのでしょうか。それにしても日本話しことば協会の講師としては、今後がかなり心配です。


 
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