休憩を一度取ったが、学生からの質問も限りなく出て来て、「僕は別に時間は構いませんよ」という社長のご厚意に甘え、私たちは時間を忘れてお話に聴き入り、意見交換をした。
ガラス張りのショールームの向こうは激しい雨。しかし、こちらは「良い会社とは」「若さとは」「経営戦略は」「採用人事は」…限りなく、お話が続く。不思議にいくら伺っても「もっと伺いたい」という欲は湧き出るばかり。ああ、幸せ。だってこれが一般の会場での講演会なら、「そろそろ時間ですので…」となるところだが、会社のショールームというご厚意に甘え、時間を気にせずに徹底的にお話を伺えるのだ。こんな幸せなことがあっていいのだろうか、と思いつつ「今の教育は…」などと活発なやりとりは続く。
気がつくと、何と12時前。もう、日付が変わるじゃないか!5時間半も居座ってしまった。さすがに、心を残しながらも撤退。しかし、本当に幸せな時間だった。そう、なんか「智の温泉」に入っている感じ。いつまでも出たくないような気分になってしまう。これはやはり、横田社長のお人柄によるものだろう。温かく、誠実で、細かな気配りをしつつコミュニケーションを図る。そしてその知的世界は限りなく深い。そういえば晩ご飯も食べていなかった、と気づいたが、精神の高揚感はそんなもの吹き飛ばしてしまっている。
とはいえ、社長は連日こういうスケジュールをこなしてらっしゃるようで「この間の会も12時までだった」「東京からの勉強会の方が11時まで話し込み、近ければもっとお話を伺えるのにと悔しがっていた」という話を友人から聞くと、「高知にもこんな素晴らしい経営者の方がいらっしゃるんだ!」と思い、誇らしい
幸せな気分のまま、帰宅したのでした…。
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