高知県内で受けられる職場体験、技術指導、デュアルシステム、社会人の職業講話
などが56ページのオールカラーで載っています。(デュアルシステムとは、企業での実習と学校での座学を並行的に進めて、より実践的な職業理解を深めるものです。)
インターンシップは、今や中学生から大学生まで幅広く行われているわけですが、この冊子では主に高校生のインターンシップをわかりやすく取り上げています。これまでインターンシップの事例集というのは報告書のような形式が多かったのですが、これはまるで雑誌のようなビジュアルで、「学生にも楽しんで知って欲しい!」という作り手の思いが伝わってきます。1000部印刷し、県内企業400社や学校などに配布するそうです。
インターンシップは1997年に、旧文部省、厚生省、通産省の三省連携で推進を発表したのが始まりです。高知でも高知工科大がいち早く履修単位に組み込んだりして、大学、高校、中学と広がっていきました。確か最初の10年は国策として取り組まれたと記憶しています。高知県では経営者協会が主体となり、マッチングセミナーや総括会などを行い、インターンシップの推進に尽力してきました。
しかし10年が過ぎ補助金も打ち切りになり、経営者協会もインターンシップから撤退すると聞き、はたして今後高知のインターンシップはどこが取りまとめていくのだろう?と不安に思っていた時に手を挙げてくださったのがビスタワークス研究所でした。そういうわけで今年度からは、ビスタワークス研究所が主体になり、新たなインターンシップの推進を図っていくようです。
その1つとして、高知県ジュニアインターンシップ推進プロジェクトの一環で、「まなともネット」というサイトを開設しています。まなぶ友達集う場所、という意味だとか。県内のキャリア教育の現状や情報を集積し、高知での就職をめざす学生たちに効果的に伝え
学生と企業をつなぐきっかけづくりに、というサイトです。インターンシップ情報の他、学生の声、輝く大人達の声なども紹介しています。言わばその冊子版が、この「高知県ジュニア
インターンシップ事例集」なのです。
企業でのインターンシップ15事例が、たくさんの楽しい写真で紹介されています。フタガミ、JR、桂浜水族館、サニーマート、テレビ高知、城西館…。「へえ、ここではこんなインターンシップをしてるんだ」というのがよくわかります。
そしてインターンシップ体験をした「学生の声」。制服を少し着崩した今どきの高校生も自分の言葉で感想を綴っているのが微笑ましい。「技術指導」
は旋盤加工や建築、刃物作りなど技を磨く仕事をしている達人が「一番大切なことは段取り!」など、インターンシップでの指導内容と感想を紹介しています。インターンシップの目的など、企業・学校アンケート調査の集計結果も載っています。
「職業講話」は実際に働く大人7人のインタビューとメッセージ。実は私も載せて頂いています。「壁にぶつかることを恐れず、遠回りをしましょう
!人生に無駄はありません」というのが学生へのメッセージです。最後に夢を聞かれて 「私は、チャレンジドを応援したい!」というようなことをお話ししました。チャレンジドは元々障害者を指す言葉ですが、最近ではチャレンジする人はみんな、チャレンジドではないかと思うようになりました。「その辺が、うまくまとめて言えずにすみません」って感じですが…。(笑)
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