ウィークリーN
第4回●2002年11月25日(月) 「ボランティア あれこれ〜2」
   
  今日は少し変わったボランティアのお話です。私は仮に「歌唱ボランティア」、と名付けているのですが、先日ネットで検索したら、本当にそういうものがあって驚きました。

この歌唱ボランティアというのは、老人福祉施設に行き、お年寄りの方たちが昔聴いた歌を一緒に歌い、癒すというものです。施設の職員さんは毎日とても忙しくて、「癒し」や「生活の質の向上」までなかなか手が回らないのが現実ではないでしょうか。
そこを少しだけ、お手伝いするのです。(それに今の若い職員さんは、なつメロなんてあまり知らないでしょうから。)

先日、一緒にその活動に参加しました。サロンに輪になって集まり、ボランティアが、歌いやすいように拡大コピーした歌詞をみなさんにお渡しします。古い映画の写真などがあると、大正から昭和初めの時代のお嬢さん方がご覧になって「上原謙って、男前ねえ」とにこにこしています。
「じゃあ、昭和13年の映画、哀染かつらの主題歌、『旅の夜風』を歌いましょう」
という声に「は〜な〜も嵐も〜踏み越えて〜♪」と歌い出します。
「続いて、青春日記。ラブレターを書く歌やね。覚えちゅう?書いた頃を」
笑い声。歌詞を自分に重ね合わせているのでしょうね。こうして、歌は続きます。
誰か故郷を思わざる、戦友、荒城の月、リンゴの唄、鐘の鳴る丘…。

「もう、忘れた」と言っていた方も、歌っているうちにだんだんと思い出してきて、一緒に歌います。驚いたことに話せなくなったお年寄りの方でも、歌っているうちにハミングするようになったそうです。最初は6名ほどだった輪も、歌を聞きつけてだんだん加わり、10名ほどになりました。こうして15曲、1時間ほど、たっぷり歌います。みなさん、「すっきりした」と異口同音の感想。歌うのは心と体にとてもいいようです。

「何かボランティアはしたいのよね。でも、何も特別なことができなくて」
いえいえ、とんでもない!「歌を歌うだけならできそう!」と思う人は多いのでは?
ご興味のありそうな方に、教えてあげてくださいね。

 
 
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