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誰しも、「出会いを感じる」「縁を感じる」という瞬間があると思います。
人と人との場合もありますが、そうでない場合もあります。
実は私、まさに今日、そういう体験をしました! |
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この週末、家族で室戸ジオパーク(第460回)に出かけてきました。
次女が写真を撮ってくれ、みんなで楽しんだのですが、室戸岬の遊歩道は石を埋め込んであるため長女の車椅子には
不向きで、あまり長い距離は行けません。そこで偶然お会いしたボランティアさんが「ぎょうど岬なら車椅子でも行きやすいですよ」と教えてくれ、そこに向かいました。 |
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行当(ぎょうど)-黒耳(くろみ)海岸は、室戸岬の少し西です。つい最近
ジオパークの遊歩道が設置されたようで、バスも2台止まれる駐車場が整備されていました。 |
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確かに!こちらの遊歩道なら、車椅子でも楽々です。あちこちにジオパークの解説の看板が出ていたので、それらを見ながら30分ほど散策しました。
行当岬の地層は約3700万年前に海底の大陸斜面に堆積したもので、室戸岬と並んで、国道からすぐ下りられる海岸にこれだけの地質が見られるのは世界でも類がないそうです。 |
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1月中旬の割には風もなく、寒さを感じずに海岸を見て回れたのは幸いでした。
今回は予習をして行かなかったので、 二枚貝などの生物がはった痕と言われる生痕(せいこん)化石がわからず仕舞いだったのが残念でしたが、ユニークな地層がたくさん見られました。あちこち見ながら、満足してそこを後にしました。
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高知市に帰る途中、長女がトイレに行きたくなってしまいました。でも、きれいな車椅子用のトイレがある所は限られてきます。
某スーパーに寄ろうか?という話になっていたのですが、その手前で善処した方が良いのではないかということになり、某ホテルに寄ることになりました。
無事にトイレをすませ、お借りしたお礼にとお土産コーナーに立ち寄り、お菓子を買い求めました。
その時ふと横を見ると、有田焼フェアをやっていたので、お茶碗や湯呑みなどを何気なく見ていた時です。
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「特注品」という札が付いた、とあるティーカップに目が留まり、絶句しました。
「…これはっ!?」 |
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第390回のWEEKLY Nに書いたのですが、安芸市に5〜6年前から行っているカーサ・アドという絶景カフェがあります。そこで出てくるなんとも優美な薔薇のティーカップに、私はずっと憧れていました。
「いいなぁ〜、きれいだなぁ」となかなか振り向いてくれない美人を思うように、このカップがいつしか欲しくてたまらなくなりました。でも、どこのメーカーのものかも分からず、ずっと憧れだけが募っていた、まさにそのカップだったのです。 |
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「これは千載一遇のチャンス!」とばかり、そのカップを買い求めました。ラッキーなことに、35%引きで安く買えました。(笑)
残念ながら店員さんはそのカップについて何もご存じなかったのですが、カップの縁の色が金色と銀色があること、色違いでピンクがあること、カップ以外にもシリーズでお皿などもあることがわかりました。 |
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薔薇の花がカップとソーサーで立体的に表現されていて、カップの縁取りの金の部分が少し厚めで口当たりが柔らか。その造形美のみごとさと言ったら!
世の中に素晴らしいティーカップはたくさんあるでしょうが、私にとっては間違いなく至高の芸術品、憧れの人のようなカップです。大切に連れて帰りました。
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でも考えてみると、長女がトイレに行きたくならなければそのホテルには行っていなかったわけで、またトイレを借りてもお土産コーナーに寄らなければ、やはりこのカップには出会えなかったわけです。そう考えると、偶然の出会いに感謝したくなりました。
しばらく眺めて、それから透き通ったきれいな紅茶を入れ、
冬の午後を楽しみながら 青い薔薇を眺めようと思います。 |
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