大震災を機に、日本に移住なさった日本文学者のドナルド・キーンさん(89)、和名を鬼(キーン)怒鳴門(ドナルド)となさったそうですが、3月8日、日本国籍を取得なさいました。真摯後多くの外国人が日本を離れたと知り、「私は日本に行き、ずっといる。日本を信じます。」と語っていたキーン氏に、私は感銘を受けました。
そのキーン氏が震災後の日本に苦言を呈していました。「震災直後は灯りが消え、力を合わせて東北の人を助けていると感じたが、今は必要のない(電飾)看板が沢山ある。東京だけではない。もう忘れているのではないか」と。
でも、もちろんそんなことはありません。
私達は忘れていません。
あの日を。多くの方々の思いを。
失われた命を。
帰ることのできない、ふるさとを奪われた方々を。
大切な人を亡くし、未だに癒えない悲しみを持つ方々を。
言葉にすらできない重荷を背負った子どもたちを。
そして、自分達にできることを探しているのだと思います。
昨年12月末までの人・みらい研究所としての支援(売り上げの5%)に寄付を加え、今回送金分が10万円ほどになりました。岩手県宮古市の榎本さんにまたリサーチをお願いし、どこかの子どもたちに支援したいと思います。
また今年は、多分夏頃にこの「ウイークリーN」が500回を迎えます。300回、400回の時には読者の皆様にささやかなプレゼントを準備させて頂きましたが、今回はそれを支援に回したいと思います。もちろん大したことはできないでしょうが、忘れないことが大切なのではないかと思うのです。 |