HOMEへ戻る 研究所案内研修プログラム実 績セミナー情報お問合せ
|WEEKLY “N”|T医師のひとりごとすずかの気ままにDO!
ウィークリーN
 

第507回●2012年9月8日(土)

「運も実力のうちかも…」 

 
(中村 覚)
 先日のことです。その日は気候の変動や体調の波もあり、あまり気分が優れず、パッとしませんでした。気分転換にと思い、ぷらっと本屋さんに行き、たまたま見つけた本がこちらです。『ダメなときほど運はたまる だれでも「運のいい人」になれる50のヒント』 著者 萩本欽一 (廣済堂新書)。
 著者、萩本欽一さんですが、言わずと知れた「欽ちゃん」です。今更ながらですが、ちょっと簡単にご紹介します。萩本欽一さんは1966年に坂上二郎さんと「コント55号」を結成、その後1970年代のテレビ番組「コント55号のなんでそうなるの?」で人気絶頂になり、1980年代の「欽ちゃんのどこまでやるの!?」 などの冠番組3つの合計視聴率が100%を超え、視聴率「100%男」の異名をとる、などなど。 

 でも実はこういった著者の略歴を私が知ったのは、この本を買った後でした。というのも私は1977年生まれですので、これら「欽ちゃん」の活躍をリアルタイムで知っているわけではありません。小学生の時にたまぁ〜に見ていた「全日本仮装大賞」の司会者というだけの認識しかありませんでした。芸人「欽ちゃん」に格別に思い入れがなかった分、この本はフラットな気持ちで読めたと思っています。

 著者は「僕は運だけで生きてきたんだ。だから運については一家言あるの。みんな、運のため方、使い方を間違ってるんだよね」と述べています。

 はじめに運は大きく分けて三種類あるような気がする、と書いてあり、最初の運は「生まれながらの運」、次は「だれかが持ってきてくれる運」、三つ目の運は「努力した人の元へやってくる運」。これら三種類の「運」について、ユニークな解釈を交えこれまでのエピソードが細かく書いてあります。
● 向いていないところにこそ運がある
● 運に運を重ねると不運になる
● 家族は運でバランスを保つ などなど

どうですか、まさに一家言ある方の発言でしょ?

 運についてたいして考えたこともなかった私には面白くて、とてもためになる本でした。ちなみに私のこれまでの運についての解釈といえば、例えば自分はそこそこ運が良いと思えば「運は良い」し、自分で運が悪いと思えば「運は悪い」。こういった精神論のみで考える傾向にあったわけですが、これこそがたいして考えていない証拠。

 著者はどれだけ番組でヒットを飛ばしても「運」を軸に考えていました。テレビで活躍していたちょうど同じ時期に、息子さん達も年頃を迎えます。そして車が欲しいと相談されたそうです。その時に「お父さんが、仕事で運を使っているから、もし君たちがバイクや車に乗ると事故が起きやすいよ。そんなことになったら君たちも不幸だし、お父さんも仕事をやめなくちゃならなくなる。」と言って、しばらくの間、バイクや車に乗ることをおあずけしたそうです。

 私はこれを読んだ時「そこまで運にこだわるのか!」と、ちょっとショッキングでしたが、本を読み終えた頃にはそういうことも「なきにしも あらず・・・かな」と考えるようになりました。


 もともと量や形を視覚的に捉えることができない「運」ですので、人それぞれ自由な解釈があって当たり前です。でもこの本を読むことで、運についての基本的な部分にちょっと触れることができたかなと思います。
 最後に、私がよく知っている運の良い人の話です。
その人は今までスクーターを運転中、ズボンの後ろポケットから3度、財布を落としましたが、3度とも財布はすぐに戻ってきました。(3度とも同じ財布です)

 1度目。走行中に「あれ?財布を落とした気がする〜」いつも後ろポケットに入れているらしく、何となく感触でわかったのでしょう。すぐに数十メートル引き返してみると、案の定、道に落ちていたそうです。

 2度目。ある日、同じように走行中「あれ?」 財布がないことに気付きます。前回のように引き返してみると、今度は通行中の人がちょうど拾ってくれていました。「あ それ 僕の財布です。ありがとうございました」

 3度目。友人と待ち合わせたレストランに到着した時、「あれ? 財布がない」 またです。 前と同じ様に、来た道を引き返して探しましたが、今回は交通の往来も激しい道ということもあり、結果、財布はありませんでした。仕方ないので友人を待たせているレストランへ戻り、バイクを止めて店に入ろうとした時です。知らない女性に「この財布、あなたのでしょ。さっき落としましたよね」と声を掛けられました。 

 財布を拾ってくれたこの女性は、たまたまバイクの後ろを車で走っていたそうです。そして財布が落ちたのを見たので、わざわざ車を止めて散らばったカードやお札、小銭を拾えるだけ拾ってくれました。ところが拾い終わった頃には、前方を走る落とし主の姿を見失っていました。仕方がないので、女性は自分の目的地へそのまま直行、そこで落とし主と遭遇しました。お互いの目的地が同じレストランだったんです。彼は偶然に驚き、喜んで女性に お礼として少しご馳走をしたそうです。


 これらの話を聞いて「運が良いね」と言うと、「俺の運が良いんじゃなくて、この財布がスゴイんだ」と言っていました。それもまとめて「全部お前の運だろ。」
運も実力のうちと言いますし。(笑)

 

 
ご意見・ご感想お寄せください!
 
 
ページの先頭に戻る
人材育成研修・各種セミナー承ります。
Copyright(c)2002 人・みらい研究所 All rights reserverd.