第509回●2012年9月23日（日）

　「高知の夏は涼しい！？」　

「今年の夏は雨が多い」という風に感じた方は多かったと思います。
そう言えば高知新聞でも「8月は真夏日ゼロだった」と読んだ気がします。

お天気データから、今年の夏をふり返ってみましょう。

　まず今年の夏の気温について。全国ニュースでは「○○で38度、体温越え」などということをよく聞いたのではないでしょうか。今はネットで情報はすぐ調べられる時代、ありました、 気象庁の「過去の気象データ検索」で高知の過去の天気が。早速、今年の夏を調べてみます。

　今年の夏、高知市では真夏日（気温が35度を超えた日）はありませんでした。
最高気温の平均は7月が31.1度、8月が31.8度。9月は今までで30.1度。
今年一番暑かったのが、8月7日。34.2度でした。34度止まりだったんですね。
意外にも高知の夏は涼しかったのです！驚き。
そう言えば「都会に比べると、高知は涼しい」と聞いたことがありますが、データからも裏付けられたんですね。

　次に、雨はやはり多かったのでしょうか？1mm以上の雨が降った日を調べてみると、
7月はなんと14日、（降水量計260�o）、8月は17日（降水量計345�o）、9月は22日中16日（降水量計 暫定453�o）。
7月は半分雨が降り、8月は半分以上雨が降り、9月はほとんど雨が降り…そりゃあ、多いわ〜。（笑）
例年だったら夏期の水不足が取りざたされる頃なのに、それに関しては幸いです。

　ついでに、高知市の最高気温ベスト５を調べてみました。※データのある1961年（昭和36年）以降に関して

　 意外にも、37度越えをしているのは2006年と2004年のみなんです。
そして今年はここ10年のうち、一番の冷夏だったんですね。 暑くなかったはずです。

　ちなみに最低気温ベスト1は、1977年2月17日で-7.9度。高知でマイナス8度って、信じられない！
最低気温は 上位5位までは、1960〜70年代で 、上位30位に2000年以降がないんです。 （goo天気のデータによる）
これを見ていると、温暖化ははやり進んでいるのかなあ、と思わずにはいられません。

最後に、私がよく利用しているサイトをご紹介しましょう。
「高知県の雨雲の動き（実況）」
このアニメーション「これからの動き」を見ると、6時間後までの雨雲の強さや動きの予測がわかるので、これからの予定と照らし合わせると便利です。台風接近の時なども研修がある時間の雨量などを予測することができ、行動予定を冷静に立てることができます。

　この夏、四万十市に出張した時にも集中豪雨に見舞われました。高知市への夜の帰路、前が見えないような大雨の中で不安を覚えずにいられませんでした。しかしスマートフォンで雨雲のレーダー予測を見ると、大雨なのは四万十市までで、その向こうの黒潮町にはほとんど雲がかかっていないことがわかり、「もう少し！」と励まし合いながら車を進めました。

　黒潮町に出ると大雨が嘘のように静まり、ぽっかりと月が海を照らしていました。
あの不思議な光景は印象に残っています。

　「先んずれば人を制す」と言われますが、現代では「情報収集する者は人を制す」なのかもしれません。