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第576回●2014年1月11日(土)

 「圧巻!大阪市中央公会堂の美 @」 

 コラムをご覧の皆さま、いつもありがとうございます。2014年も、どうぞよろしくお願いいたします。

 さて昨年、近代建築に興味が湧きネットで調べるうちに、ぜひとも行ってみたい建築を見つけました。大阪市北区の旧・中之島公会堂、現在の大阪市中央公会堂です。

 12月、大阪で交流分析の研修会があったので「これはチャンス!」とばかり、終了後、中之島に出かけました。淀屋橋から眺めると、公会堂の赤レンガの壁と青銅のドーム屋根が見えます。

 大阪市中央公会堂は大正7年(1918年)完成。鉄骨レンガ造で、地上3階、地下1階建てです。大阪市は昭和63年に「永久保存」を決定、保存・再生工事が平成14年に終了し、重要文化財ながら、日頃は貸室として利用されています。そのため、館内は通常は一般公開されていません。
  (ここからの写真は、ほとんどクリックで大きくなります)
 私が行った日は、偶然クリスマスイルミネーションでとてもきれいだったのですが、会場前は一方通行規制がかかり、逆行禁止でした。

 一旦この場を離れると戻ってこられないため、寒空の下、まず外観を1時間以上かけて撮影しました。 とにかく、美しい!の一言です。ライトアップが陰影を作り、見惚れてしまいました。


 1階のレストランが営業中だったので入りたかったのですが、30〜40分待ち。
あきらめて、公会堂の入り口から中へ入ってみました。
 中はまさしく大正レトロな雰囲気。
大理石の階段、アーチ型の廊下天井。
さすがは、100年近い歴史ある近代建築です。

  もっと見たい!しかし、部屋は公開されていません。ガッカリ。
その時、台に置かれたチラシが目に入りました。
「大阪市中央公会堂 ONE☆COIN 見学会&コンサート2013」
日付を見たら、12月23日。
「えええーっ!明日やん!?めっちゃラッキー!」と心が飛び跳ねました。13時開場、入場料500円。明日の帰りの飛行機、夕方にしておいて良かったーー!

 

 外に出ると東側入り口では、建物が動いているように見える話題のプロジェクションマッピングが終わったばかりでした。
クリスマスらしい彩り鮮やかな光のリースが建物に映されていました。

 その後、通常のライトアップに戻されたところ。
やはりこちらの方が、品格があり素敵です。

 こうして3時間にわたる夜間撮影会は終了。12月の寒空の下で冷え切りましたが、
心は公会堂の美しさと翌日への期待で、踊りまくっていました。

 そして翌日の午後。また来ました、中央公会堂♪

いや〜、昼間の姿も美しい!まるで西洋のお城のようです。
その 豪奢な美しさに、再び圧倒されてしまいました。


 ネオ・ルネサンス様式の建物ですが、細部にまで施された壁面の飾りが見事。
窓飾りの優美なラインも印象的です。

 ところで、この公会堂建築の裏にある悲話をご存じでしょうか。

 

 地下1階に、岩本記念室と書かれた部屋があります。
公会堂の創建に大きな役割を果たしたのは「義侠の相場師」とも言われた株式仲買人、岩本栄之助です。
 1909年(明治42年)の渡米実業団に参加し、米国の富豪の多くが財産や遺産を慈善事業や公共事業に投じていることに強い感銘を受け、大阪に、どこにも負けないホールを建設しようと決意しました。父親の遺産の50万円と自分の財産を加えた100万円(現在の80億円)の巨額を、大阪市に寄付したのです。
 ところが、第一次世界大戦の影響による高騰相場で、莫大な損失を出してしまいます。周囲の人々は、大阪市に寄付した100万円を少しでも返してもらうように勧めましたが、栄之助は「一度寄付したものを返せというのは大阪商人の恥」としてこれを拒否。1916年(大正5年)10月、自宅でピストル自殺の道を選びました。享年39歳。

 株で得た利益を公共のために活かし、公会堂誕生のために莫大な私財を投じながらも、完成の2年前に亡くなったことを、私も初めて知りました。合掌。

 

 その歴史を含め、とにかく一見の価値ある建築です。

少し長くなりすぎましたね。内部は、次回で詳しくご紹介しましょう。

 

 
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