たとえば まったく同じ内容を準備して行っても、受講者の方々によって雰囲気が違ったものになってきます。ある研修では30人程度と100人以上のクラスの場合、テストの結果が少人数クラスの点数がいつも高いのです。つまり少人数の方が、研修効果が高いと言えます。
これは受講者の気持ちになるともっともなのですが、30人のクラスと100人のクラスでは、参加意識が違ってきます。多人数の研修になると、「私一人が教室全体に対して及ぼす影響は、どうってことない」という甘えや埋没意識ともいったものに影響され、研修以外に意識が向きやすく、居眠りもしやすいのです。
埋没意識とは私が勝手に名付けたものですが、無意識に全体に埋没しよう(紛れよう)とすることです。たとえば学生の頃、教卓に近い席と後ろの席では後ろの方が埋没意識が高く、気の緩み方が違ってきましたよね。あれと同じです。
また、個人的に「◯◯さん」と呼ばれたら「はい」とみんな言うのに、呼びかけられるのが複数名になると途端に埋没意識が働き、返事をしなくなります。そこで新入社員研修やインターンシップ前の研修の時にはこうした話をして、「呼びかけられたら複数でも返事をお願いします」と言うと、「はい!」という気持ちの良い返事が返ってくるようになります。
こうした打てば響く態度は、全体の意識が向上するので、ありがたいです。
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