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第592回●2014年5月5日(月)

 「極上の ドクター・スマイル」 

 先月、ある病院研修で笑顔を絶やさない素敵なドクターにお目にかかりました。

「笑顔は長年の習慣です」とおっしゃる 森惟明(もり・これあき)先生。
傘寿(80歳)の現役ドクターでいらっしゃいます。

 

 実は森先生、厚生労働省が後援する「OVER 60全国スマイルコンテスト」で、1416名の中から第1次選考20名に残られていると伺ってビックリ。最終選考は6月末だそうですが、確かに納得の微笑みでいらっしゃいました。

「特に病める人を対象にする仕事では、笑顔は必須です。自分が患者で病院に行った時に、苦虫をかみつぶしたような表情の先生だと具合がよけいに悪くなります。高齢者の診療はカウンセリング。患者さんと向き合った時、医師がどういう顔をしているかが大事なんです。」というお話は、我が意を得たり!でした。

 森先生は、高知医大(現 高知大医学部)の名誉教授で、初代脳神経外科教授でいらした方です。いわばサイエンティストの道を究めていらっしゃるのですが、森先生の お書きになった本を拝見して、その対局とも言えるタイトルに驚きました。

 こちらがその 「考え方一つで自分と未来は変えられる 幸福脳の育て方」です。
(幻冬舎ルネッサンス、1200円+税 、高知では金高堂にあります)
人生を生き抜くため、どんなことにも前向きに考える脳=「幸福脳」という概念を提唱していらっしゃいます。
とても読みやすくわかりやすく、ぐいぐい引き込まれてしまいました。

 中でも、鮮明なイメージがどれだけ脳の回路に影響を及ぼすか、は衝撃でした。

 梅干しをイメージすると、目の前になくても唾液が出てきます。このように脳は鮮明にイメージしたことと、現実との区別がつかず、イメージに影響されるということです。

 脳はイメージと現実との区別がつかない!?だから、ネガティブなイメージがどれだけ自分の人生に悪い影響を及ぼすか、ということなのですね。なるほど、ポジティブなことをイメージすることが良いと言われている理由がわかり、納得でした。

 また、認知症の研究で、普段から脳を鍛えることで「知の貯金」を増やしておくと、脳に認知症の変化を来していても発症しにくいのだそうです。つまり、インフルエンザウイルスに感染しても発症しない、みたいなものですね。うーん、だから脳への刺激は大切なんですね。

 私たちは「肉体的健康」には大変気を遣いますが、「精神的健康」にはあまり注意を払いません。これは、精神的脆弱性は持って生まれた性格だと考え、訓練を行おうとしないからと思われます。

 ここも、本当にそうだと感じました。
だからこそ、自分の心の健康を気づかい、ストレスマネジメントを行うことが大事なんですね。
他にも、幸せな老後を過ごすためのヒントなどが盛り込まれています。

「和顔施(わがんせ)」=にこやかな表情で人に接すること。  
この本の中には、そういう教えについてもたくさんふれられています。

森先生は、本当に楽しそうに笑う方です。
そしてこれが、幸福脳を作る上で最も役立つ行為なんだそうです。

 他にも先生は、ホームページで「セカンドライフ支援講座」として、いかにして“健やかで自立した老後”を過ごすかについて、ブログ配信や講演をなさっています。

「人間関係で悩むのは、肥やしになりますよ
。腹を立てても引きずらないことが大事です。」
「Give&Take ではなく、Give&Give の精神でいくと、大きなTake が返ってきます。
結局は、『人のため』が自分に戻ってきます」
「100点満点をめざすと苦しい。100人のうち、過半数の51人が賛同してくれたら成功と思うことです。」
含蓄のあるこれらの言葉を、今日は直接聴かせて頂きました。


 隙間時間を有効活用し、年に1冊の出版をなさっていらっしゃる森先生。
その高いヒューマンスキル、 素晴らしい生き方のお手本を学べて
素敵な時間を頂いた、連休のひとときでした。




 
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