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ウィークリーN
第60回●2003年12月28日(日) 「お正月飾りについて」
我が家の注連縄は少しアレンジ  そろそろ暮れも押し詰まってきました。昔は今頃になると何となく町中が気ぜわしくなり、お正月が近くなる雰囲気がしたものですが、最近ではいわゆる日常「ケ」と特別な日「ハレ」との境界が薄くなってきたとつくづく思います。
  正月はもともと日本古来の祖先を祭るもので、夏の盆の頃に行われていたものと対応する半年ごとの先祖の魂を迎える行事であったそうです。 
  昔は玄関先に国旗を掲げたり車にもお正月飾りを付けたものですが、最近ではあまり見かけなくなってしまいましたね。でも、まだ廃れていない風習が玄関の注連(しめ)飾り。昔から日本に伝わる伝統文化の一つです。新年の豊作を祈る神を迎え、災いをもたらす神が入れないように注連縄をはって飾ります。この飾りを目印にご先祖さまが訪れ、一年の福をもたらすとか。稲やダイダイ(ミカン科の果実)、松を使って色鮮やかに仕上げるのは、「特別な場所」という意味も込められているからだそうです。さらに、五穀豊穣や商売繁盛などを喜び、いつまでも家内に災いがなく平穏であるようにという祈願の意味も表わしているようです。

私は母に「お正月飾りは九のつく日に買うもんじゃない。九は苦につながるから。末広がりの八の日に買い、全ての正月飾りは、28日迄には飾り終えるものですよ」と教わりました。また31日では「一夜飾り」と言われて、神さまをお迎えする誠意がないとされ禁じられているそうです。もし28日に間に合わなかったら、30日に飾りつけた方がいいでしょう。(でも最近は29日でもあまり気にせずに買っている人が多い。というより、そもそも29日に買うもんじゃない、というのを知らないんでしょうね。)

それから、お正月飾りは玄関につけた時、南に綱の太い方が来るデザインのものを買うものだとか。東玄関と西玄関では、綱の位置が逆になるわけですね。多分これは、南=お日さまの方角、ということから日輪の力にあやかってという意味があるのでしょう。

注連飾りを玄関に掛けていると、さまざまなこの一年が思い出されます。来年も、無事にこうして一年を終えられますように。
「無病息災」と昔の人は言いましたが、危険なイラクに向かわなければいけない自衛隊員とそのご家族の方を思うと、どうぞ無病息災で、と祈らずにはいられません。

みなさま、この一年、「WEEKLY N」をご愛読頂きまして、ありがとうございました。
引き続き、来年も頑張ります! みなさまも、どうかお元気で良い年をお迎えくださいませ。


 

 
 
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