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第628回●2015年1月17日(土)

 「多才と気骨の人、所ジョージさん

「タレント」という言葉は「才能。技量」とか「才能のある人」と辞書には出ていますが、
本当の意味で「才能ある人」はあまり多くないようにも思います。

 そんな中で、クイズです。「日本を代表するタレントとして複数の冠番組を数十年間持ち、ミュージシャン・俳優・声優・司会者・ラジオパーソナリティ・作家・コピーライター・ゲームクリエイター・発明家、漫画家など、様々な活動を行っている人と言えば?」

 タイトルでおわかりでしょうが、正解は、所ジョージさん!私は所さんが1977年に「組曲・冬の情景」でレコードデビューし、「シンガーソングコメディアン」を名乗っていた頃からのファンなのです。

 そんな所ジョージさんが最近、CD2枚を同時リリースされました。
以前、所さんがテレビで
「私のCDは旬のものだからね、ある時に買わないと買えないから」とおっしゃっていたこともあり(笑)、近くのCDショップで購入。
 
「JAM CRACKER 1」「JAM CRACKER 2」というアルバムなのですが、これが、仰天モノだったのです。

 このCDは、所さんが自主レーベル「Jam Cracker Record」を立ち上げ、「配信なんてクソくらえ!みんなでCD買いましょう」というコンセプトのもとに制作されたのですが、
なんと1枚税込み756円!2枚買っても1,512円という冗談のような価格設定で、
「利益がなくてもバカバカしい値段にするような、面白いことをしよう」という所さんの気概が感じられます。

 

 そう言えば昨年、ゴールデンボンバーが「ローラの傷だらけ」という、CDジャケットを真っ白にして何も特典を付けず461円+税で「歌のみを買う」というコンセプトで売り出しました。その時も鬼龍院くんの気概を感じましたが、あれは6曲入りでうち3曲はカラオケという構成でした。

 所さんは2枚で合計29曲(!)という充実のボリューム。しかも中身は本気、昔のようにすぐ終わる曲ではなく、
ちゃんとした(失礼)歌ばかり。常識で考えればありえない商品設定です。

 でも、実はちゃっかりOTOTOYで高音質の(ハイレゾ)音源配信もしてます。こちらは1曲250円で普通の価格ですから、配信<CDという優先順位はブレていません。

そしてこれ、日本初なんじゃないでしょうか?歌詞は別売りになっているって。
2枚のCD29曲分の歌詞と写真付きで、税込み648円。
そしてこの歌詞本のアイデアが面白い!
右下にQRコードがついていて、ここにケータイをかざすとYOU TUBEにつながり、
その曲を所さんがギターで歌っているので、曲も聴けちゃうという。(笑)
ビジネス戦略としても優秀。サービス精神旺盛すぎるでしょ。

 近年の所さんの曲は実は遊び心と気骨、愛情がうまく融合した大人だからこそわかる、素敵な曲が宝探しのようにあるんです。(素敵な曲ばかり、とは言いません。嘘になっちゃいますからね)

 ちなみに私が一番好きな曲は、「安全第二」というアルバムの「夕陽をとめて」。
良き昭和を思わせる「赤とんぼ」「夕陽」の情景が描かれ、50代の心情とマッチしていて、特に二番の歌詞が珠玉なんです。著作権がありますので、書き出せませんが…

 年間数億円の稼ぎがある所さんが「たいした仕事なんてしてないんだから」「すべて誰かのお陰とはずかしいネ」と歌う謙虚さに心打たれました。これ、思えませんよ、なかなか。でも、人としてこうありたいものです。

 

 私が所さんのファンになったのは、確か日本テレビの「愛は地球を救う」の第一回(1978年)、「愛は地球を救えるか」の中のクイズ番組で優勝した時でした。(「マジカル頭脳パワー!」で優勝しまくった伝説を作るはるか前です。)まだ20代初めの所さんは優勝賞金100万円をポンと気前よく寄付したのですが…。

 その頃の所さんはまだ親と同居してたのかな、駆け出しで月給は7万1千円とかだったのに、6万9千円を車のローンに当ててたのです。さぞかし100万円は欲しかったでしょうに、ポンと寄付したその気概。
 実はこれには後日談があり、100万円の寄付金に税金がかかってきて支払いに泣いたという話を、所さんの軽妙な文章で読んだのです。お気楽に見える笑顔の奥の人間性にとても心を動かされ、ファンになっちゃいました。

 ちなみに今も、アフリカの最貧国ベナンへ継続的にスクールバスやランチプレートを寄付しているようです。
年間数億も稼いでいる芸能人なのに愛妻家で女遊びもせず、家族を大切にしている所さん。
今月26日で60歳になる今も多趣味で、色んなことを面白がる姿勢は、みなさんご承知の通りです。

 それでいて「もの申す」姿勢を忘れない気骨。すぐ自粛しちゃうこの時代には貴重です。
(最新アルバムにも「オスプレイは飛んでいく」という、ここまで歌っちゃって大丈夫?という政治風刺の歌詞もあります。)そして、所さんの言葉はとても深い。最後に、所さん語録をご覧下さい。

 「僕はデビューのころから、自分が世界でいちばん幸せだと思ってた。 給料が7万円だったときも幸せだった。
 給料だと思えば安いけど、小遣いだと思えば7万円はすごいじゃん」

 「自分以上のものを求めるのではなく、自分の持っているものを楽しむ。」

 「経験することが楽しい。だから生きていることが楽しい。だって生きていることが経験だから。
 死んじゃったら何も経験できない。でもそのうち、死ぬことも経験になる。」

 
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