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ウィークリーN
第70回●2004年3月7日(日)

「職業教育の必要性」

  最近、早いところでは中学校からインターンシップ(職業体験実習)が行われるようになりました。これは、実際に企業や官公庁などの職場に実習生として受け入れてもらい、その職業の実態を学ぶものです。学校の教科書の上だけの勉強と違い、実社会はこうなんだという勉強は説得力があり、大学生などはそれが職業選択に結びつくケースもあるようです。

 私が中学校の時、公民(社会科)担当のU先生が、授業のしょっぱなでこう聞きました。
「君たちは、社会科が好きか?」ほとんどが「嫌い」に手を挙げました。続いて
「暗記科目だから、という以外の人?」と聞かれ、私を含め2人が手を挙げました。
どうしてか、と訊かれ生意気だった私は「社会科は机上の勉強ばかりだ、もっと実社会のことについて学ぶべきだと思う」と答えました。意外にもU先生は「私もそう思う」と賛同してくれたのです。(生意気を言った手前、それから公民の時間はすごく予習・復習をして、成績が上がるおまけがつきました。)

 その先生は素晴らしかった。こんなことを宣言したこともありました。
「今日の授業、眠たい人は寝ても良い。ただし、絶対寝かさない!」。そして外国での体験など、本当に面白い話をしてくれたのです。ああいう時期に、もしインターンシップに行けたら、本当に勉強になったことでしょう。

 今の子供たちは職業選択といっても、あまりにも職業に関する情報が乏しすぎます。サラリーマンの子供が多いため、職業の実態がわからないのです。わずかな情報は、映像的なイメージだけで、ほとんどがマスコミから得た偏った情報と言えるのではないでしょうか。「何をしたいのかわからないから」と、とりあえずフリーターになる学生も多いようです。

13歳のハローワーク  そういう子供たちに、まず 世の中の職業について、広く浅く知ってもらう必要があります。最近のベストセラーに「13歳のハローワーク」という村上龍氏の本があります。「好きで好きでしようがないことを職業として考えてみませんか?」という帯が付いています。花、動物、スポーツ、工作、テレビ、映画などいろいろな「好き」を入り口に514種の職業を紹介してあるものです。いわば、仕事の百科事典・子供版ですね。
   これは良い本を見つけたと思った私たち夫婦は昨年暮れ、この本を中学2年の次女に渡して「見てごらん」と言いました。次女は興味なさげに2センチはある分厚い本を「えー?」と受け取りました。後で「どう?」聞いてみたら、「別に。」興味ある分野だけは読んだようですが、どうも今ひとつピンと来ていないようで、2600円の投資は活きなかった、とガッカリ。情けない。でもまあ、こんなもんかもしれません。次女のようなリアクションの薄いタイプの子供は、案外多いのかも…。 (それに、実に都合悪いことに私自身、大学を出てもまだ何をしたらいいのかわからなかったことをいまだに覚えているのです。 人には言えない。)

 そこで提案ですが、中学校から職業教育を導入してはどうでしょうか。
各界から社会人を招き、どんな仕事をしているのか、どんな苦労や喜びがあるのかなどを教師も含めて勉強してもらい、職業観を育成するのです。早い子は中学校を卒業すると就職するわけですから、実践としても役に立つでしょう。同時に、それにより地域の大人との交流も深まると思いますので、一石二鳥ではないでしょうか。また、そこから新たなインターンシップの受け入れ先も決まるかもしれません。インターンシップこそ、もっと大企業より中小企業を見てはどうかと思うのです。地域の人と人との関わり、地道な仕事の大切さなどにも気づいてもらえるのでは。

 今度行政関係の会に出るので、そこで提案してみようと考えています。何か関連して良いアイデアをお持ちの方はぜひ教えてくださ〜い。お願いします。
 
 

 
 
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