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ウィークリーN

第200回●2006年9月17日(日)

 「新企画 人toみらい @中村 覚さん」


 このコラムもお陰さまをもちまして、このたび200回を数えることになりました。
皆さま、本当にありがとうございます。

 そこで200回を記念して、新企画を考えてみました。
最近、子供や若者がわからない、というような声をよく聞きます。そこで 今どきの若者の
素敵な面をクローズアップしたいと思いました。不定期連載として、
「等身大のさわやかな高知の若者」をご紹介して参ります。
その人の仕事や趣味などを交え、自分らしさを持った、未来に向かう若い人たちを
ご紹介していくのもちょっと面白いのではと思っています。
タイトルは「人toみらい」にしてみました。一応、10回をメドに連載予定です。

 第1回目にご紹介するのは、中村覚(さとる)さんです。

 

 中村覚さん、29才。この目が見つめる「みらい」とは?
 愛犬と、颯爽とバイクに乗る中村さん。
現在は両親と犬が彼の同居家族だが、他に9つ違いの兄がいる。
 彼の仕事は東京の駐車場管理会社の出発コール受付担当。朝の5時開始で、正月も休みはない。駐車場の係員から家を出るときに出発コールを受け、現地到着後に
もう一度到着コールを受ける。それによって、駐車場のオープン時に係が来ていないといったトラブルを未然に防ぐのだ。高知にいて、東京の会社に所属するという珍しい雇用形態だ。
 実は、彼はもう一つの顔を持っている。画家・中村覚としての顔だ。謙遜して「まだ画家と言うほどのものじゃないです」と言うのだが、すでに個展も7回ほど開いており、高知市出身の歌手、矢野絢子さんのCDにも、イラストとして使われた実績を持つ。

 中村さんの絵はタイトルが実にユニークだ。
このタイトルは 「『こっちですよ』と菓々子(かかし)」。
  道案内の「かかし」は本来「案山子」と書くのだが、お菓子が好きな中村さんはあえてこの漢字にした。自分のやってることの方向性がわからなくなった時に この「菓々子」が立っていて、「こっちだよ」と自分を導いてくれたらいいなあ、という願望らしい。

(クリックすると大きくなります)
 水彩を塗り込んでいくという手法で表現された絵は、独特の世界観を持っている。
これはポスターとして依頼を受けたというフラメンコを踊る女性の絵だが、背景に溶け込む豊かな髪と、のけぞる白い首のコントラストが美しい。

(クリックすると大きくなります)

 中村さんは「僕は水彩が好きです。 油彩と違い、前に塗った色が 色を重ねても残っていて、案外それが良かったりする。なんか、日々の生活みたいですね」と笑っていた。
 中村さんがほぼ毎日行っていることの一つに、座禅がある。最初はお経を読むのが呼吸法に良いと聞き、お寺に行ったのだが、そこで座禅にふれた。1時間くらい座ったら背中の凝りも取れ気分爽快、だとか。
「座禅の後の1杯の水が、これがまたおいしいんですよ」
 中村さんの後ろに見えるのは、彼が普段使っている松葉杖。 病気のため、数年前から使用している。
 「けなげ」と思われるのが嫌い。この病気も子供の頃は嫌だったが、今は変わった。
「納得のいく絵が描けた時のあの満足感以上のものを、他で味わったことがないんです。 どうも今のところ一番欲してるものは既に与えられているように思うので、それを大事にしなければいけないように思います。」
 この言葉から彼の現在の充実感と、おだやかな未来が伺われた。
 

 ※よろしければ、皆さまの身近な、「未来に向けてがんばっている高知の若者」をご紹介下さい。
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