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第356回●2009年9月20日(日)

 山里の「戦う うどん」 〜とがの藤家

 今回から中村が月に1回コラムを担当させて頂きますので、皆さま お付き合いくださいませ。


 JR土讃線斗賀野駅(佐川町)から、斗賀野トンネルに向けて南に車で2kmほど走ると上り坂になり、すぐ右手に大きなタコのオブジェがある通称タコ公園が見えます。その向かいに「うどん」と書いた旗があり、これが手打ちうどん「とがの藤家」への目印です。
 左折して200mほど行くと、左手に昔ながらの民家といった感じのお店があります。
お店の近くを川が流れ、店の横には道を挟んで田んぼがあり、稲が穂を実らせています。
 門をくぐると庭があり風情が感じられます。店内にはススキなどが飾ってあり、自然を感じながら食事が楽しめます。

 たくさんのメニューがあります。その中から「ぶっかけ」(450円)を頼みました。
こちらは「ぶっかけおろし」です。550円。

 中盛50円増し、大盛100円増し、特盛200円増しです。私は普段からパスタやラーメンなど麺類は大盛りが常ですので、今回のように「特盛」があれば、迷わずこれです!
「ぶっかけ特盛」(650円)、それでは早速 いただきます。
 あっさりした麺、深みのあるつゆ、おいしいっ!
「麺にコシがある」とはよく言うものの、このコシ、生半可ではありません。まるでうどんから戦いを挑まれているようです。「戦う うどん」とでもいいましょうか。

 お腹も空いていたので箸の運びもやや速め。食べ初めて数分、こんなにもおいしいうどんが、食べても食べても減らないとは、なんという幸せ!(実際には食べた分だけもちろん減っているわけですが、あまりの麺の多さにそう思えるわけです)


 とは言っても、しばらくするとだんだんお腹も満たされてきます。「特盛」だけあって、けっこうな量だなと再確認。箸の運びも最初と比べて超スローに。もう正直、最後は苦しくなってきました。しかし、自分から「特盛」を頼んでおいて、食べきれずに残す。しかもはじめてのお店で。できればこんな自爆はしたくないですよね。
 必死でやっと食べきりました。「勝ったぞぉ〜!」何に勝ったのかよくわかりませんが…。 お勘定の際、店主さんに「(うどんを食べていた)最後の方、修行みたいやったねぇ(笑) 」と言われてしまいました。どうも見抜かれていたようです。失礼しました。

 お話を伺ったところ、中盛は1.5玉、大盛は2玉、特盛は3玉。しかし特盛を頼むようなうどん好きのお客さんには、更にもうプラスアルファのサービスをしてくださっているようで、特盛は麺の重さがなんと1kgになるとのことでした。どうりでこんなにもお腹が張ったわけです。深くご馳走様でした。


 実は店主さんは高知市の升形で「手打ちうどん 藤家」をなさっていた方です。ご存知の方も多いのでは。(今は升形のお店は弟さんが引き継いでいるそうです)
 長い年月を感じさせる店の雰囲気からはあまり想像できないのですが、今年の4月にオープンをなさったばかりということです。店主さん言わく、店の改築をしている間は、前の道の人通りもまばらだったとか。しかしオープン当初から、テレビ高知、RKC、ほっと高知などのメディアに取り上げられ、今では週末に来るお客さんの半分は高知市など遠くからお越しになる方だそうです。

「とにかく、一度、試し撃ちをしてもらいたい」と店主さん。うどん好きの方は少々店が遠くても足を運んでくれるので、ありがたいそうです。確かに香川では讃岐うどんを食べに県外からお客さんが来るそうですから、スゴイですよね。うどん好きのみなさん、ぜひ一度、「手打ちうどん とがの藤家」にお越しになっては、いかがでしょうか?
                                           
(中村 覚)

 

とがの藤家  営業時間:11:00〜17:00 (麺が無くなり次第終了)
         
定休日:火曜日

          高知県高岡郡佐川町中組1325ー1  0889−22−3908

 
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