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第368回●2009年12月20日(日)

 「皇帝ダリアの想い出」

 今年5月、初めて母が「皇帝ダリア」なる花を3本植えました。母は花が好きでよく色んな花を植えてくれるのです。私は「こうていダリア?ふ〜ん」と、あまり気に留めていませんでした。

 ところがどんどん丈が伸び、ヒマワリよりも大きくなり「ずいぶん大きな花だなあ」と驚きました。台風の時期には強い風で2本がポッキリ折れ、その後片付けが大変で「もうこれは今年限りにしてね」と強く言ったくらいでした。

 その後、一体これはどれくらい大きくなるのかと調べてみました。すると「皇帝ダリア」と書き、なんと3〜4mもの大きさになるとわかり、驚きました。木に見紛うような立派な幹をピンと伸ばした、威風堂々とした姿からの命名だそうです。原産地は中南米。

 あまりにも伸びるので、添え木も長さが足りなくなり、上の方はたわんできました。高さは2階の屋根まで届くほどです。母の家にも皇帝ダリアを植えたのですが、それはずっと背丈が低く、土地によって違うようです。


 そして11月、やっと花を咲かせました。花の大きさは大人の手のひらくらい。薄い紫色の花
はとても上品な色合いで、青空をバックに風になびく姿は「さすが、皇帝」と、その名にふさわしく感心しました。


 今年は温かかったので、12月半ば過ぎまで次々と花は咲き続けました。

 12月初めに亡くなった祖母も、花が好きでした。庭には日曜市で買って来たたくさんの花を植えて、楽しんでいました。

 祖母の棺には、母が切ってきた皇帝ダリアの花をたくさん入れました。白い棺の中で薄紫の大輪の皇帝ダリアは忘れられないほど美しく、「この花は祖母を送るために植えたのねぇ」と母としみじみと言い合ったことでした。
 先週からの寒波で、すっかり皇帝ダリアはダメになってしまいましたが、初めての年に忘れられない想い出を残してくれました。

 もう私も、「今年限りね」とは言いません。
きれいに咲いてくれて、ありがとう。
そしてお母さん、きれいに咲かせてくれて、ありがとう。

 

 
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