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第556回●2013年8月10日(土)

「この夏、おすすめの3冊」 

 来週、私は学んでいる交流分析の国際大会が大阪であり、一週間家を空けることとなりました。こんなに家を空けるなんて、結婚してから入院以外では初めてです。(笑)そのため、来週はコラムをアップできませんので、来週分もアップしておきますね。

 さて、今回は最近私が読んだ本の中から おすすめの3冊をご紹介しましょう。



 1冊目はこちら。敬愛する小松田勝先生の新作本です。
「ウォルト・ディズニーが贈る 夢をかなえる言葉」。
サブタイトルは「折れない心を作る23の“物語”」。
(知的生き方文庫 三笠書房、571円)

 東京ディズニーランドオープン時に、飲食部門の教育担当をなさった小松田先生ならではの、「ウォルト・ディズニーからのメッセージと、一流ビジネスマン達の生き方論」の本です。「人生(ビジネス)とは、壮大なる実験である(哲学そのものである)」という小松田先生の言葉をかみしめました。


 夢を追いかける言葉、逆境に負けない言葉、仕事力を高める言葉、人生を豊かにする言葉などをウォルト・ディズニーからのメッセージと共に、本田宗一郎、稲森和夫などの事例もたくさん紹介されています。特に私が心に響いたのは次の箇所でした。

 物事の達成には「大きなこと」と「立派なこと」がある。前者は自己満足が基盤になり、後者は社会や人に対する使命などに関わる。「立派なこと」をやり遂げるためには、途中に必ず人のことを考えなければならない大きな苦難があり、それを前向きに乗り越える過程で真の人生観や仕事観が紡ぎ上げられる。
 ここから、新たな学びを頂けました。小さくても、立派な仕事を目指したいものです。


 
2冊目はこちら。高知の交流分析研究会主宰、山崎真理さんの
「もう仕事も人生も『値引き』しない」。
サブタイトルは「人間関係が良くなる新しい生き方」。
(東京堂出版、1400円)

 心理学で言う「値引き」は、自分・相手・状況を過小評価したり、無視することです。
難しく聞こえますが、さらりと読めるわかりやすい書き方で、「どうせ私なんて」と自己否定する傾向のある人が陥りやすいものからビジネスでの会話まで、様々な値引きの事例を紹介し、改善方法もまとめています。
「値引きしない生き方」をめざし、与え上手・求め上手・ほめ上手になるためのエッセンスが詰まっています。

 例えば「誕生日なのに、誰も何も言ってくれない…」ではなく、「ねえ今日、私、誕生日なんだ〜」と明るく言ってみることで、「おめでとう!」などの笑顔が返ってくる。自分が欲しいストローク(存在を認める行為)は求めてもいいのです。

 山崎さん初の、渾身の著作です。交流分析の講座でも明るくさわやかでファンも多い山崎さんは、以前からとりわけ「値引き」については研究熱心でした。「謙譲の美徳」と「値引き」を区別する、問いを発せず、答えを発するなど、マイナスをプラスに転じるような内容がたくさんあるので、広く役に立つと思います。 とりわけ、ご自身の人生での辛い体験をどのように学びに結びつけたのかが、私にはとても勉強になりました。


 
最後は、ネッツトヨタ南国(株)横田英殻相談役のご著作、
「会社の目的は利益じゃない」。
サブタイトルは「誰もやらない 『いちばん大切なことを大切にする経営』とは」。
(あさ出版、1400円)

 オールトヨタの中でお客さま満足度12年連続ナンバーワンのネッツトヨタ南国。その基板を一から築き上げた横田相談役の初の著書。そう言えばご自身で本をお書きになったのは意外にも初めてなのです。(実は出版の話は三度目で、今までは原稿はできてもどうしても内容に納得できず、断念なさってきたとか。いかにも横田さんらしいお話です。)

 横田さんとは高知工科大学の経営審議会委員としてもう何年もご一緒していますが、数十年前から「ぶれない信念」を貫かれている真の経営者としての姿勢に、いつも圧倒されています。

 今までの伝記本でも触れられていた「一番大切なことを大切にする」、 つまり社員=人の育成に力を注ぐことを愚直なまでに徹底する。それが結局は顧客満足につながることを、現場の事例で様々に綴られています。
 たとえば1998年の高知豪雨で、社屋も車も浸水し他社では対策会議を開いていた時、ネッツ南国ではお客さまに車をより良い形でお戻しするためすでに社員が救援に奔走しており、胸を熱くしたそうです。

 今年4月に発刊された「『教えないから人が育つ』横田英毅のリーダー学」(天外司朗著)には、横田さんのことを「愚者の演出」と書いてあり、うなりました。存在のマネジメント、とありましたがまさにそうです。これと合わせて読むと、一層興味深いと思います。

 3人の方それぞれの生き方が、ご著作に反映されています。ご興味のある方は、ぜひどうぞ。

 

 
 
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